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[コメント] レベッカ(1940/米)

主人公を精神的に追い詰めていくダンヴァース夫人を演じたジュディス・アンダーソンの存在感。一方で、護りたくなるようなか弱さを持ったジョーン・フォンテーンは、この映画のヒロインにぴったりだ。
モモ★ラッチ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







キャロラインも観客も、もうこの世には存在せず、当然姿も見せないレベッカの存在をダンヴァース夫人に感じ取ることが出来る。

ダンヴァース夫人=存在するもの、レベッカ=存在しないもの、その両方に怯えるキャロラインの恐怖や疑念や葛藤が物語の軸であり、レベッカの死の謎自体は付随的なものに過ぎない。

過去を引きずって生きていた男がそれを断ち切る話であり、シンデレラストーリーを歩んできた女性が本当の強さを手に入れるまでのメロドラマである。

だからこそキャスティングが重要だったのであり、それは見事に成功した。

復讐を果たせなかったダンヴァース夫人=レベッカは、最後に屋敷に火を放ち、自己の存在を永遠に抹消した。

最後に、よーく見てみるとダンヴァース夫人は幽霊ではないかと思われる撮り方をしている。動きが少なく、彼女の足元が映されるシーンがないのだ。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (6 人)けにろん[*] 3819695[*] 水那岐[*] ことは[*] ペンクロフ[*] ゑぎ[*]

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