[コメント] 17歳のカルテ(1999/米)
あなたとは行けない…
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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そう言ったときのスザンナの気持ちは、ここから出たいという気持ちは当然あっただろう。それでも彼女は断った。それは、今外に出ることで以前の状態に戻ることに対する不安と、本当は良くないことだとは思いつつも、病院が居心地のいいものだと感じ、そこの仲間達と一緒にいることによって自分が徐々に変わりつつあることを認識しているからこそ、そんな仲間を侮辱した男に最初の頃の自分を投影して、断ったのだろう。入所したての時も自分はここの連中とは違うと思っていた。しかし彼女たちを徐々に知ることで、極めて普通だと思った。少なくとも特別な目で見ることはなくなった。それは、映画の中ではじめて明確に現れた、彼女の成長の証に違いない。
観る前は、彼女たちの闇の上っ面だけを描いた映画かもしれないという危惧も感じていたのだが、これはいい意味で裏切ってくれた。骨太とでも言うか。役者陣が皆素晴らしく、繊細な演技を見せる一方で、ウーピー・ゴールドバーグのずっしりとした存在感が安心感を与えてくれた。
最後、退院するときに乗ったタクシーが入院するときと同じドライバー。なかなか粋だねえ。
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