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ぽんしゅうさんのコメント: 更新順

★3アリー/スター誕生(2018/米)怒りと悲しみが鬱積したような重低音が腹に響くジャクソンのライブシーンが印象的。アリー(レディ・ガガ)は“ガガ的”虚飾をまとわされ始めると急激に魅力を失う。これが個性的なようで実は型式的なショウビズを皮肉るB・クーパーの実演証明だとしたら大した企み。[投票(2)]
★5拾った女(1953/米)徹底して裏で暗躍する警察。人間味ゼロの共産主義集団。その間で利用され翻弄される末端スパイ(リチャード・カイリー)、事情を知らない運び屋女(ジーン・ピーターズ)、気の好いタレ込み屋(セルマ・リッター)、そして、一介のスリ(リチャード・ウィドマーク)。 [review][投票]
★4その女を殺せ(1952/米)60分以上、孤軍奮闘ウォルター刑事(チャールズ・マグロー)の列車内の密室サスペンスに圧倒され時間を忘れるのだが、結局は巻頭、刑事二人の「マフィアの女房」論議にしてやられる。マリー・ウィンザージャクリーン・ホワイトの類型こそ男の妄想。[投票]
★5みんなの学校(2014/日)矯正されるべきは規則に準じられない子供たちではなく、規則が自分の唯一の尺度だと思い込む普通の子供の素直さが持つ罠であり、さらに言えば規則さえ整えてしまえば、ことの9割は完了したとする(私を含めた)大人たちの偏狭と安易さだということがよくわかる。 [review][投票]
★2神聖なる一族24人の娘たち(2012/露)化粧っ気のない女たちによる、飾り気のない生理的な祝祭感情を描くにあたって、人工的に着色されたような色彩演出がファンタジーとしての魅力を補強しているようであり、民話としての素朴さを損なっているような気もし、映画のトーンが上手くつかめずもどかしい。 [review][投票]
★3ボーダレス ぼくの船の国境線(2014/イラン)風にそよぐ葉や虫の音。潜水音と乱れる呼吸。鉄板を打つ靴音や遠くの爆音。この映画は音で溢れている。音は人為による境界の意味を無化し漂い続ける。なのに我々は、交わらない言語に焦り、絶望し、自ら境界線を引き、互いに怯えながら成し得ぬ融和を模索する。[投票]
★4サファリ(2016/オーストリア)殺傷に浮かれ嬉々として饒舌な白人ハンターと、黙して加担するガイドや獲物をむさぼり喰う解体役の現地民。カメラは被写体と一定の距離を保ちながら、醒めた目で冷ややかに彼らを捉え続ける。その意地の悪い視線は、偏見ぎりぎりの確信犯として人間の矛盾を嘲笑う。 [review][投票]
★2スターシップ9(2016/スペイン=コロンビア)SFするのにハリウッド的饒舌ではなく無理せずクールな寡黙に徹したのは好印象だが、一転二転くらいでは捻りが足りず、のっぴきならない恋の道行の切なさとハラハラが伝わらないので感動も薄味。静謐ながら緻密でないのはラテン系の大雑把さ(民族差別発言?)ゆえか。[投票]
★2スティルライフオブメモリーズ(2018/日)女性性器からあらゆる“女性性”を消滅させる試み、の意味は理解できる。映画の最後に準備された数枚の「静物写真」(残念ながらボカシのかかった)はおそらく、それに成功しているように見えた。ただし、それは映画的アプローがもたらした成果ではないと思う。 [review][投票]
★3奈良には古き仏たち(1953/日)ひたすら真面目な文化映画で、今さら仏像に対して特別な感慨が湧くわけではないのだが、とき折りはさみ込まれる寺院の石段を滑り台にして遊ぶ幼女や、外国人の幼い姉弟、腰がL字に曲がった老婆などが印象深く、神々しさと人間臭さが入り混じり妙な味わいがある。[投票]
★3劇場版 テレクラキャノンボール2013(2014/日)職業的使命を逆手にとって軽やかに常識から飛翔し、SEXで遊ぶAV監督たちのオープンマインドと、お決まりのように素人女が抱え込んいる「心のいわく」など無視して、作品から深刻さを排除する男目線の徹底ぶりに、爽快さとともに怖さを感じないわけではない。 [review][投票]
★4バット・オンリー・ラヴ(2015/日)男(佐野和宏)が文字通り死ぬ思いをして勝ち取ったのは、余命(やりなおし)と妻への感謝だっただろう。引き換えに失ったのは「声」だ。そんな男を襲った理不尽は圧縮され「絶望の塊」となって胸の内に溜り続ける。感情を爆発させる手段を封印された男の孤独。 [review][投票]
★4国歌(2006/タイ)いったい何だ、この人を喰った“国歌”の視覚化は。冒頭のおばさんの世間話し(東北部の方言が混じっているようだ)の「何もなさ」は日常であり生活の平穏な“外見”だ。一転、閉じられた人工空間(内側)でアップテンポの音楽に乗せて延々と続く終わりなき“攻防”。 [review][投票]
★4罠(1949/米)市井に溜まった欲と鬱憤が一気に吐き出される場末のエンタメ会場。その餌食となるプライドと負け癖感が充満したボクサーの控室。状況に見切りをつけた女が未練という磁場に揺れ彷徨う夜の街。勝敗の代償は、そんな鬱屈を晴らしたのだろうか。充実の小品、73分。[投票]
★3過去を逃れて(1947/米)サスペンスとしてはいざ知らず、男と女の機微を描くには、あまりに慌ただしい状況の変転に「たぶん、だいたい、なんとなく」こうなったんだろうなぁ、くらいにしか人物の心情が理解できずもどかしい。で、何でロバート・ミッチャムはあんなにモテたんだっけ?[投票]
★4肉体の約束(1975/韓国)たぶん岸恵子の『約束』(72)の換骨奪胎だろう。底流に流れる男女の心の情動の原理は元ネタの繊細な「情緒」から、肉欲からほとばしる「情念」にすりかわり、韓国的激情が支配するプロットはまるでロマンポルノ。ときおり挟まれる先鋭的なショットが印象的。[投票]
★3十字砲火(1947/米)巻頭の影が蠢く凶行から現場検証で一気に引き込んだ後はむしろ単調な会話劇なのだが、殺人現場、水兵が集うホテルの相部屋、机ひとつの取調室、深夜のカウンターバー、孤独な酌婦のアパート、身を潜める映画館、共同洗面所と次々に現れる「部屋」が物語を推進する。 [review][投票]
★4緑色の髪の少年(1948/米)緑色の頭髪にどう対処すれば良いか大人は分からない。戦争孤児となった少年の「何故、僕が」という問いに誰も答えられないのと同じだ。最も言いたかったのは「非戦のための戦争はいた仕方なし」という婦人たちの会話への「仕方ない」では済まされないという拒絶。[投票]
★4オース! バタヤン(2013/日)なんとショーの会場は小学校の体育館。その小空間を満たす田端と観客の濃密さに、かつて日劇や大劇を満員にし、70年近く現役の歌手で居続ける男と、そのファンであり続ける大衆の相互補完関係のエッセンスが凝縮されている。それは、数量ではなく濃さが生む価値だ。 [review][投票]
★4こっぱみじん(2013/日)文字どおり“こっぱみじ”に吹き飛んだ「恋愛」が、それぞれの思いの届かなさを受け入れることで、さまざまなカタチの「愛」に純化される。「恋愛」とはしょせん自己愛の発露でしかなく、他者から受ける「愛情」こそが自己の存在を意義づけるのだという発見。 [review][投票]