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ぽんしゅうさんのコメント: 更新順

★3東京2020オリンピックSIDE:B(2022/日)うわべだけの反省で自ら引き際を美談に仕立てる主演(私見です)の森喜朗と、演出交代で電通の佐々宏に向ける野村萬斎のマスク顔に際立つ軽蔑の眼差し。新たに組織委理事に起用された女性たちの真っ当さと、あくまでも“わきまえる”癖が抜けない女性政治家たち。 [review][投票(1)]
★4冬薔薇(ふゆそうび)(2022/日)人生の終幕を向かえている夫婦のもとに行き場をなくした者たちが生きるために吹き溜まる。誰もが“後悔”を秘めながら。これから始まる長い人生の入り口で世間の歯車と噛み合わず人生の軌道に乗れない若者たちがいる。彼らが“後悔”を得るにはまだ経験が足りない。 [review][投票(1)]
★3流浪の月(2022/日)撮影が前三作の笠松則通からホン・ギョンピョに代わり、苦手だった李相日の“力み”が緩和された印象。そのぶん今度は画への信頼感と依存が冗長さを生んだかも。広瀬すず、松坂桃李、白鳥玉季の相互贖罪、横浜流星や趣里の心の弱さの暴走が切ない。 [投票]
★2東京2020オリンピックSIDE:A(2022/日)あまりにも散漫な印象。そもそも河瀬直美監督はロジカルな作風ではないので、ありきたりの記録映画は作らないだろうし、そんなものは期待していなかったのですが、失礼ながらこれはただフィルムをつないだだけ。何を目指しているのかよく分かりませんでした。 [review][投票]
★4夜を走る(2021/日)万事に優柔な秋本(足立智充)、気を見て狡猾な谷口(玉置玲央)、弱い者に高圧的な本郷(高橋務)。程度の差こそあれ身近にいそうな男たちだ。そんな奴らを日常から切り離し、あらぬ処へどんどん突き放していく。先の読めない負のスパイラルがスリリング。 [review][投票]
★5白い牛のバラッド(2020/イラン=仏)これはきつい。母と娘は何も語れないまま、すべてを失い孤立する。悲嘆の女は真新し白壁の部屋でも黒いチャドルで全身を覆い、牛乳工場では白光のもと白い作業服姿だが頭には黒いへジャブ。そのコントラストの強さは、そのまま戒律という名の因習の闇を際立たせる。 [review][投票(3)]
★3ワン・セカンド 永遠の24フレーム(2020/中国)歯切れよく画を刻む簡潔な語り口が情緒過多を排除し心地よく、村人こぞって映画を救う屋内シーンに代表される初期作群にあった光線への繊細なこだわりや、クルクルと大きな瞳が愛らしいリウ・ハオツンを得てチャン・イーモウの原点回帰が嬉し懐かしの佳作。 [review][投票(1)]
★3裸の銃弾(1969/日)スーツにショルダータイプの拳銃ホルダーというパロディみたいな殺し屋スタイル。影のある端正な二枚目吉澤健、ずんぐり短躯でブルドッグ顔の港雄一、ゴツイ馬面が頭ひとつ飛び出した長身小水一男。三人のアンサンブルがすでに“映画的快楽”なのです。 [review][投票]
★3鉛の墓標(1964/日)日活スターに引けをとらないルックスで24歳の野上正義が、未来(子供)への愛着を残しながらも成り上がるためには殺人も厭わないという矛盾をはらんだ青年の非情を好演。ヒロイン田代かほるは清純派で築地容子は紅白歌手。エロス控えめのハードボイルド。[投票]
★4パイナップル・ツアーズ(1992/日)沖縄の本土復帰20年の1992年公開作で同50年の今年(2022)再公開ということだそうだ。琉球大映研出身の当時20代の監督たちによる沖縄発のオムニバス。通底するテーマは「観光開発」か「自然保護」かのせめぎ合い。島の有名人たちが演じる活劇のトーンはすこぶる能天気。 [review][投票]
★4マイスモールランド(2022/日=仏)一家は「生存」に関する権利も保証も得られない深刻な状況に晒され続けているのだが、といって毎日の「暮らし」が猶予されるわけではない。まして成長、すなわちアイデンティティの形成途上にある子供にとって、描かれるどの逸話も日々の「あるある」なのだろう。 [review][投票(2)]
★3女子高生に殺されたい(2022/日)ベタだが過剰ではない女の子たちのキャラ付け、夜の公園の画角と光線のサスペンス、窓外の風船を使った緊張と弛緩のミニトリック、等々。エンタメ演出家城定秀夫のテクニックは手堅い。クライマックスのもたつきは理屈が未消化の脚本を無理やり画にしたせい。[投票]
★5新宿マッド(1970/日)戦前戦後の日本を体感したこの父親には生活実感としての「権威嫌悪」が染み付いている。ときおり無意識のうちにを頭をもたげる暴力性と強靭な意思は、若者たちの狭窄的な革命幻想を圧倒する。生存欲求としての止むにやまれる実力行使こそが変革をもたらすのだと。 [review][投票]
★4親愛なる同志たちへ(2020/露)権威主義の内側に組み込まれた者は主体性なき優等生に成り下がる。そのことに気づくのに市民が払う代償の大きさ。それを目の当たりにする実直な党下級職員の失意の深さ。「大丈夫。これから良くなるから・・・」そうつぶやく彼女に微塵の悪意もないのがまた悲しい。 [review][投票(2)]
★3TITANE/チタン(2021/仏=ベルギー)アレクシア(アガト・ルセル)という女は会話としての言葉をほとんど発しない。通俗な女の記号“性的肢体”を隠れ蓑にジェンダー嫌悪を超越し破壊本能の赴くまま有機物を殺傷し無機物との同化に欲情する。鮮烈な画面演出にかぶる俗っぽい楽曲と音響制御が印象的。 [review][投票(1)]
★3アンラッキー・セックスまたはイカれたポルノ 監督〈自己検閲〉版(2021/ルーマニア=チェコ=クロアチア)実直な女教師の極めて私的な性行為動画が流出する。爆弾が投げ込まれたように関係者は騒然となる。でも、流出させた個人も、された世間も、何故それが一大事なのかよく分かっていないのだ。だって、性行為が露出してはいけない理由なんて、誰も説明できないのだから。 [review][投票(1)]
★3死刑にいたる病(2022/日)優しく語りかける顔から徐々に感情が抜け落ちて、大きな泣き袋だけが浮かび上がる阿部サダヲの能面の不気味。獄中から指示を出す例の羊印の傑作を思い出す二番煎じの設定ながら、サイコパスのキャラは準備万端。でもそれだけじゃスリラーにはならない見本。 [review][投票(1)]
★4パリ13区(2021/仏)大きな瞳に自身の衝動への戸惑を浮かべつつ暴走し、人生のレールに乗れないインテリ崩れをルーシー・チャンが好演。柔らかなトーンのモノクロ映像が性描写の生々しさを中和して美しい女性映画。何といってもWebという“逃避空間の女”の存在が現代性を担保する。 [review][投票(1)]
★4ツユクサ(2022/日)とても優しい映画だった。人生において最大級のキズを負った人たちの心情を、悲観的にも感傷的にもならず描く誠実な語り口。いつか見つかるかもしれない光明のために、キズ負い人は淡々と“明るく”ふるまうのだ。みんな、頑張らないように日々頑張っているのだ。 [review][投票]
★4カモン カモン(2021/米)母親に厚遇された兄と疎まれた妹。その妹は心を病む夫の妻であり、息子を無条件に受け入れる母でもある。妹は兄と老母の関係に苛立ち、その激情に戸惑う兄はパートナーとの関係に結論が出せない男でもある。そんな夫でも父でもない男が伯父として妹の息子と対峙する。 [review][投票]