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ぽんしゅうさんのコメント: 更新順

★2陰陽師(2001/日)怪談でもなければ権謀ドラマでもない。悲恋物語や友情話としても中途半端。何でもかんでも詰め込んで、消化不良を起こしているかのよう。思い切って話を整理しないと面白い映画にはならない。人気原作ゆえの呪縛か・・・。 [投票(1)]
★4死んでもいい(1992/日)意思を持たない女の魅力は魔力にもなりうる。名美は言う「ここにじっとしていれば今日が明日になって、そして明後日になって・・必ずどうにかなるものでしょ、世の中って・・・」。そんな女をどうにかしようと、ふたりの男がもがき苦しむ。 [投票(2)]
★3ときめきに死す(1984/日)見ている最中は特有のカメラワークとセリフまわいで、魅力的に見えるのが・・・終わってみると・・・「で、それで?」的な空疎感が残るだけ。この監督は、見栄えを優先すれば、中身は勝手に出来上がると思っているふしがある。典型的森田芳光映画。[投票]
★3水のないプール(1982/日)応えない女の体を男は求め、意識できない男の訪問を女は待つ。無言のつながりがコミュニケーションを成立させるという矛盾。朝食の準備をして訪問の痕跡を残そうとするのは、男の誠意なのか、顕示欲なのか。滑稽だが悲しみをさそう。[投票(3)]
★2この子の七つのお祝いに(1982/日)説明過剰のセリフの洪水に、スクリーンから心がどんどん引いていく。私は物語を聞きたいのではなく見たいのです。・・・・観客を舐めた映画作りの典型。[投票(1)]
★4若い人(1962/日)性的に未熟な女子高教師石原裕次郎を、元娼婦三浦充子、その娘で教え子の吉永小百合、過去のある同僚教師浅丘ルリ子が等距離で囲み互いに“おんな”の性を競い合う。 [review][投票(2)]
★5ヌードの夜(1993/日)現実から逃避した少女は男の強さに夢を託した。10年を経て夢は悪夢へと変わり、女の“純心”は復讐するかのように世を棄てた男を虜にする。落ちてくる男と女がいるかぎり、きっと純愛の連鎖はつづくのだろう・・・引き付け合う負の力。[投票(2)]
★3狂った果実(1956/日)ワンショト単位で見れば面白いのだが、つなげて見ればズタズタで汚らしいのはゴダールやトリュフォーと同じ。でも、なんとなく許せるのは、若い男たちの腑抜け顔や、女たちの太く短い足に表出する「純日本製」印にDNA的根源さの安堵と共感を得ているからだろう。[投票(1)]
★4ビバ!マリア(1965/仏=伊)でれぇ〜と見とれてたんじゃいけません。お色気コメディの皮をかぶった政治的挑発映画。少女テロリストが流浪の民となり人心を把握し、やがて暴力革命の先頭に立つ。30数年前には深い意味があったんです。 [review][投票]
★3男はつらいよ 翔んでる寅次郎(1979/日)当代きっての濃個性キャラ桃井かおりを、このシリーズに取り込むにはかなり無理がある。世間知らずのお嬢さんが、バカみたに素直に改心するというだけの話じゃ桃井が全然生きない。・・・見どころは三崎千恵子湯原昌幸。いい味だしてます。[投票(3)]
★4二十四の瞳(1954/日)時代と社会が子供たちの運命をもてあそぶさまを、なす術なく見つめ続けなければならない女教師の切なさ。その女の人生もまた時代によって捻じ曲げれてしまう。そして男の影の薄いこと。公開時に30から50歳だった人達は、自分の生い立ちや青春を重ねたのだろう。 [review][投票(1)]
★2ひめゆりの塔(1953/日)沖縄の風土と方言を無視してしまった時点で、この貴重な物語を意味のないものにしてしまった。島の少女と教師、軍医、本土から来た軍人と兵士。その意識の差異(微妙な階級意識)を描かなければ、本土決戦の意味を描いた事にならない。 [review][投票(2)]
★4越後つついし親不知(1964/日)越後というロケーションが、もっぱらバイプレーヤーとして評価される小沢昭一を見事に主演として成立させ、濃い三國連太郎と淡い佐久間良子に対峙させている。・・・38年前の石橋蓮司少年と老婆北林谷栄が見られるのは邦画ファン的快感。[投票(2)]
★4男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花(1980/日)前半のとら屋で見せる渥美のギャグの切れが抜群。中盤からラストにかけてのリリーと寅次郎の意識せざる駆け引きは、故郷を棄てながらも安らぎの地を夢見てしまう“帰れない者”どうしの悲哀に満ちている。[投票(5)]
★4初恋のきた道(2000/中国)人生のある時期に放たれる、まばゆい光。これほどの“輝き”をスクリーンに定着させた映画を私は知らない。 [review][投票(14)]
★4夜の大捜査線(1967/米)警察署長(ロッド・スタイガー)が、バージル(シドニー・ポワチエ)に表した敬意は、自分を危機から救ってくれる程度には優秀であるという事と、自分と同じ程度には孤独に悩む人間であるという事に対してのみ・・・・ [review][投票(1)]
★3永遠と一日(1998/仏=伊=ギリシャ)有無を言わさぬ映画的完成度だが、根底にあるテーマに共感できない。存在を言葉に託してきた詩人が、最期に見せる悔恨と戸惑が見苦しい。それに比べて存在を本能(肉体)に託し、国境を越えてやってきた少年のなんと逞しいこと。私は言葉より肉体を信じる。[投票]
★4フェリーニのローマ(1972/伊)消え行く古き良き都を懐かしみつつ、結局それは“喧騒”の回想へと連なる。渋滞とヒッピーの街と化した70年初頭のローマも、戦時下の40年代初頭のローマもフェリーニにとっては“フェリーニ的喧騒”に彩られた人間臭い愛すべき都なのでしょう。[投票(2)]
★4女人、四十。(1994/香港)主人公夫婦と同年代の私としては、かなり身につまされるエピソードばかりなのだが、ジョセフィン・シャオの明るさと活力に救われる。陰鬱になりがちな老人問題を時の流れの必然として、とらえようとしていることに好感が持てる。[投票]
★5秋菊の物語(1992/中国=香港)産児制限の中、夫の股間の一大事。人として生きるための純粋な怒りと誇りが生んだ秋菊の一冬の旅は、国家の制度へと行き着く。日常に秘められた矛盾を浮き彫りにするドラマと擬似ドキュメンタリーの調和が抜群。コン・リーに寄り添う妹が映画的隠し味。 [投票(4)]