[コメント] 裸の銃弾(1969/日)
スーツにショルダータイプの拳銃ホルダーというパロディみたいな殺し屋スタイル。影のある端正な二枚目吉澤健、ずんぐり短躯でブルドッグ顔の港雄一、ゴツイ馬面が頭ひとつ飛び出した長身小水一男。三人のアンサンブルがすでに“映画的快楽”なのです。
ファムファタール林美樹が放つ「ここで諦めるの？まだ欲しいものの半分しか手に入っていないのに！」のひと言が、当時の若者の心境を代弁しているようで心に響いた。それと冒頭で吉澤健と芦川絵里が潜む、モダンな団地群のすぐ隣に広がるスラム街のたたずまいが凄まじく強烈。東京の都心のようだが、いったいどこのロケーションだろうか。
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