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[コメント] ロボジー(2012/日)

建て前上、一応やらせや八百長はいけないことになってるわけで、この無邪気な偽ものネタに説得力ある笑いを与えるためには、我々の周りに厳然と存在する欺瞞やインチキを皮肉る毒が必要で、半端なボケではクスクスと笑えてもカタルシスを持った爆笑には至らない。
ぽんしゅう

人情相撲や、やらせ集会は半ば公然の事実になっているはずなのに、メディアが騒ぐとみんな急に真面目になって傘にかかって糾弾するくせに・・・そんな我々のご都合主義を皮肉るならともかく、なんとも薄味。

特筆すべきは、とぼけた曲線が味わい深く愛らしいロボットの顔の造形。それと『婚前特急』に続き弾ける吉高由里子のコメディエンヌぶり。スッピン顔でCATVディレクター(田畑智子)に必死でネタをねじ込む吉高の可笑しさは、語弊覚悟で書けばこの映画の最高の見どころ。

あと、最近は消臭剤のお母さんの印象が強い矢口映画の元祖コメディエンヌ西田尚美にニンマリするも、当時の『秘密の花園』(97)や『アドレナリン・ドライブ』(99)を思い出し矢口のパワーダウンに時の流れを感じる。

(評価:★3)

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