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[コメント] 夏の終り(2012/日)

説明描写を省いた日常感あふれる女と男の台詞の交錯が、人の心の裏側をあぶり出し硬質でひりひりした緊張感を生む。人は思い入れが深いほど、己の感情や都合にそぐわない事象を前にしたとき、愛情と怨嗟の間を二転三転し、行動の矛盾を露呈するということ。
ぽんしゅう

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







知子(満島ひかり)が抱き続けている息苦しさは、すべての人という生き物が宿している身勝手さのことだ。だから「一生懸命に生きている妻とは、かわいそうで心中できない」という男(小林薫)の言葉に、和子は我に返ったように生気を取り戻すのだ。生きるということは自分の身勝手と、相手の身勝手の折り合いをどうつけるのか、に尽きるということだろう。

ジム・オルークの音楽と安宅紀史の美術が心地よい。

(評価:★4)

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