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[コメント] 夜空はいつでも最高密度の青色だ(2017/日)

心の不安を埋めようと思わず吐いた言葉が虚しく霧散する。「生」の実感としての身体(ストレッチ、空手、腰痛、首の傷痕)は、肉体の手ごたえを素通りして安易に死のイメージへ直結してしまう。そんな、今の若者たちの姿が浮き彫りにされる序盤はとてもスリリング。
ぽんしゅう

これは、もしや「今」を活写した青春映画の傑作になるのではと期待がふくらむも、中盤以降の展開があまりにも定型的で予定調和路線をまっしぐら。いつの間にか都合よく湧き起こる「希望」のようなものに何の説得力も感じない。慎二(池松壮亮)に課せられた身体的な特徴がまったく物語のなかで生かし切れていないのも不完全燃焼の要因では。

今後の石橋静河さんの健闘に期待しています。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (4 人)ペペロンチーノ[*] ダリア[*] さず[*] [*]

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