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[コメント] アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル(2017/米)

トーニャの夢とアメリカの夢の狭間には、猛母や暴力夫、妄想男やメディアが蠢いている。主流から外れているようで、実は社会の大多数かもしれないこのチンケ者たちの話は「アメリカは、愛する仲間たちと、敵を作りたがる」と鬼の首でも捕ったように締めくくられる。
ぽんしゅう

では、アメリカという主語を入れ替えてみる。例えば、世界は、日本は、国家は、宗教は、民主主義は、独裁は、金融は、教育は、富みは、貧困は、あなたは、私は、愛する仲間たちと、敵を作りたがる。どう言い換えてもこのフレーズは成立する。

同じようなテイストの『誘う女』の主人公スザーン(ニコール・キッドマン)が美貌と色気でひとり相撲をとった女の話しなら、トーニャ(マーゴット・ロビー)は才能と実力で上昇しようとして、世間(アメリカの理想)に梯子を外され、身内(アメリカの不満)から足を引っ張られた女の話しだ。

だからトーニャ・ハーディングに同情したり、ましてバカにしている場合ではないのだ。これは、私(たち)がいつ当事者(梯子を外す側、足を引っ張る側、引っ張られる側)になるかもしれないという話しなのです。

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