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[コメント] 野菊の墓(1981/日)

清廉なれど、心もとない主演カップルの稚拙さをベテラン役者陣が脇から支え、情緒に流されることなく規律で“緩み”を排除する的確で過不足ない語り口が心地よい。まさに演出力の成果。東映澤井信一郎と大映森田富士郎の職人技と矜持ここにありの佳作。
ぽんしゅう

冒頭の民子(松田聖子)の躍動から運命を暗示する川舟の行き違い。綿摘み小旅行のアップとロングショットの妙が織りなす青いカップルの恥じらいと解放感。進学先へ向かう政夫(桑原正)を送る民子、樹木希林の雨の船着き場の別れの静穏から、嫁ぎ先の封建を暗示する賄い場の閉塞へと至る物語的下降スパイラル。どのシーンも印象に残る。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (3 人)ゑぎ[*] 寒山[*] けにろん[*]

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