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ぽんしゅうさんのお気に入りコメント(120/405)

グラスホッパー(2015/日)★3 過去のある一時期を回想して特定の感情の喚起を図るのは後出しのジャイケンにも似た蟠りを残す。殊に「巻き込まれ型」の作劇にあっては、その美質である物語の推進力も著しく損なってしまう。『ゴールデンスランバー』はむしろ居直って過去の肥大化を進めることにより、逆説的にその克服を試みていたが。 (3819695)[投票(1)]
花芯の刺青 熟れた壺(1976/日)★4 北川たか子が軽快な音楽に乗って歩いて来て、川の側の家に入る。いいオープニングだ。この谷ナオミの家の構造が面白い。階段を上がると2階の部屋(北川の部屋)から1階の座敷が見える。ちょっとマキノ『殺陣師段平』の家(1階の座敷と中2階の部屋)を思い起こすような面白い装置。 [review] (ゑぎ)[投票(1)]
男たちの大和 YAMATO(2005/日)★4 フォード的な「見送る」ことを執拗に描き、死者たちに最大限の敬意を払っている。クライマックスは我々が大和とその乗組員たちを「見送る」視点として撮られているからこそ、その死を逐一映し出していく。個々の人間たちが歴史上に存在し、各々の人生を生き、消えていったこと。それを忘却させまいとする明らかな演出的意志。台詞・音楽過多、撮影も最良とは思わないが、芯の強さは本物だ。これには涙した。 (赤い戦車)[投票(1)]
ツィゴイネルワイゼン(1980/日)★5 「人間の遺体から骨だけ取り出すことは可能かね」あの状況なら、私が藤田敏八でも医師にそう尋ねるだろう。 [review] (寒山拾得)[投票(3)]
上意討ち 拝領妻始末(1967/日)★4 組織(家)の理屈と個人の尊厳との相克という江戸期以降の日本社会で最も人心に響くドラマ要素を端正に描出。三船の達観した演技は、彼のベストアクトではないか。 [review] (緑雨)[投票(3)]
バクマン。(2014/日)★4 最初はカットを割り過ぎかとも思ったが、スピーディな展開に合っている。神木隆之介の眼鏡への絵の映り込みや部屋の壁へのプロジェクションマッピングの活用等、凝ったコンピュータ処理が見どころだが、何と云っても佐藤健+神木コンビと染谷将太がペンで闘うイメージシーンはちょっと凄い造型だ。 [review] (ゑぎ)[投票(3)]
バクマン。(2014/日)★5 平成の青少年に向けた正しい青春映画。なぜだか『の・ようなもの』や『けんかえれじい』を思い出した。 [review] (ペペロンチーノ)[投票(5)]
龍三と七人の子分たち(2015/日)★3 老人に対する周囲の善意によって、かろうじて成立している綱渡りのような話であって、あくまで現実に定着しようとする半グレたちは、同時に、かかる空想の産物らを壊しはしないかと気の使い過ぎで、気の毒に見えた。 [review] (disjunctive)[投票(2)]
バクマン。(2014/日)★3 いやいや、これじゃあ肩すかしじゃん。 [review] (K-Flex)[投票(2)]
雪之丞変化(1963/日)★5 古典芸能と映画の洗練が出会って浮世絵を見たような情景が目の前に現れる。このカメラの技巧、強調と省略の美。日本の芸能をこういった形で残してくれて有難い。 (t3b)[投票(4)]
岸和田少年愚連隊(1996/日)★5 登場人物が皆人生こんなものというある種達観した世界観を抱えているニュアンスに惹かれる。油濃いメッセージを必要としない井筒の理想郷が見事な一貫性をもって繊細に構築されている。 [review] (寒山拾得)[投票(3)]
GONIN サーガ(2015/日)★2 しち面倒くさい桃太郎。あるいは“昭和ファンタジー”というSF。 [review] (ペペロンチーノ)[投票(2)]
田園に死す(1974/日)★5 4月13日 東京都中央区銀座字恐山    [review] (新町 華終)[投票(7)]
ロマンス(2015/日)★3 タナダユキにしては低調だろう。「若年女優に、彼女が誕生する以前の流行歌を歌わせる」のはひとつの定型として確立しているようだが、この「いい日旅立ち」はたとえば『超能力研究部の3人』の「喝采」より芳しくない。『麦子さんと堀北真希の「赤いスイートピー」はよかったなあ。趣味の問題かしら? (3819695)[投票(3)]
復讐・消えない傷痕(1997/日)★3 「俺、今どこ走ってんだ?」 [review] ()[投票(2)]
勝手にしやがれ!!英雄計画(1996/日)★5 黒沢清が描く終末の景色。前作『成金計画』ラストシーンから漂い始めた不穏な気配が、ここでは全篇にわたって画面に立ち込めている。寺島進を中心に拡大する狂信的で偏狭な「正義」の風景は、本シリーズでほぼ初めて描かれる、この複雑な現実と地続きの恐怖だ。もう『カリスマ』の輪郭は浮かびつつある。 [review] (3819695)[投票(1)]
勝手にしやがれ!!英雄計画(1996/日)★5 随所に挿入される哲学めいた会話のやり取りが面白く、巧みなカット繋ぎやアンゲロプロスばりの長回しから映画的興奮も存分に味わえる、単なるプログラムピクチャーの枠を超えた傑作。幼稚な正義漢を演じる寺島進が不思議なハマり役。 (太陽と戦慄)[投票(2)]
ロマンス(2015/日)★4 自分探しとかではなく失われたと思い込んでた過去を見つける旅路である点に於いて『四十九日』と通底すると言うかこれしかないんかとさえ思わせたが、臨界線上の男を描く腰の座りが優子の「ま、いいか」的開き直りと共振する。確かにそんなもんだと思う。 (けにろん)[投票(3)]
勝手にしやがれ!!黄金計画(1996/日)★5 不思議チャンなヒロイン・藤谷美紀が可愛い。彼女に振り回される哀川前田のコンビも可愛い。この作品自体、全体的になんだか可愛い印象がある。あの黒沢清がこんな可愛い映画を撮っていたことに感動する。 [review] (太陽と戦慄)[投票(3)]
勝手にしやがれ!!黄金計画(1996/日)★5 黒沢清の最も幸せな映画。闊達自在に躍動する藤谷美紀はシリーズ最良のヒロインだ。彼女が歌う「車にゆられて」は『ドレミファ娘の血は騒ぐ』よりも遥かにミュージカルらしい幸福感を呼び込む。前田耕陽も著しい成長を見せ、哀川翔との黄金コンビはここに確立する。大鷹明良の奇矯な造型も普通ではない。 (3819695)[投票(3)]