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[コメント] 三人の名付親(1948/米)

東方の三博士がイエスに捧げた黄金、乳香、没薬のうち、没薬は生まれたばかりの赤ちゃんの体に塗る薬とも言われていますよね。
づん

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







前半部分、保安官たちの手を免れる為の紆余曲折が、映画として非常に楽しい。次から次に降りかかる災難を、どうやって切り抜けるかという活劇の醍醐味を存分に味わえ、作品に没頭する事が出来ます。それが最大の災難にぶち当たってから、作品のカラーがガラリと変わってしまいます。三人を軸に進んでいた話が、突然現れた小さな新しい命を軸として進み出す。その摩り替わりっぷりは非常に爽快で、単なる活劇作品に光を落としていたと思います。

観終わってみてから冷静に考えると、彼らが取った行動が最善であったとはとてもじゃないが思えないんだけど、それでも彼らは間違ってなどいないとも思える不思議さ。車から取ったグリスを赤ちゃんに塗りたくるシーンなんて喜びに満ちていて、あのグリスをイエスへの贈り物の一つであった没薬と見立てれば、あそこもまた東方の三博士を想起させる素敵なシーンとなりえますね。

それにしても赤ん坊に勝る光に満ちた存在は本当にないんだと改めて感じました。赤ちゃん万歳!

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08.11.17 記

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)ジェリー[*]

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