かつてないほど鮮やかな敗北を喫する三船。衝撃すぎる。観終わったあと、しばらく立ち直れなかった。彼の全ての出演作を観た訳ではないですけど、数ある三船出演作の中でも稀に見る大敗北の結末ではないでしょうか。なんというやりきれない結末。ラストのタイトルロゴの力強さが、鑑賞者を従えての無念を物語っているようです。

なんとも残酷な展開も、視覚効果に逃げていないところがまた驚き。西が殺害されるシーンとかって撮るでしょ普通。執拗に！それなのに"恐らくこうだったのではないか"という憶測でしか語られない。その効果で彼らの無念が計り知れないものとなって私たちに襲い掛かる。てか覆いかぶさってくるくらい。飲み込まれるー。

あの物悲しい西の口笛が耳について離れないです。あー辛…。

そう言えば香川京子さんも演じていてイライラしたと仰ってました。うん、分かる。

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08.12.05　記