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[コメント] 落語娘(2008/日)

テンポあるストーリーで意外にも面白かったんだけど、なんとなくテレビドラマの匂いがする。
づん

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







ミムラが紆余曲折を重ねながらも一人の落語家として成長していく・・・というお話かと思って見てみれば、怪奇な小噺を巡る師弟モノで、どちらかと言えば後者の方が興味をそそられるだけに、このタイトルは違うんじゃないかと思うなぁ。

落語というものを見た(聞いた?)事のない私なので、ミムラがどれほど頑張っていたのかって事もいまいちピンと来てないのですが、津川雅彦はやっぱりスゴーイ!と思いました。あのテンポのいい語り口といい、緩急ある話術でスッカリ「緋扇長屋」に聴き入ってしまいました。

ただ、どことなくテレビドラマの匂いがするんですよね。映画的シーンやカットがあまりないというか…。はっとさせられるような映画独特の醍醐味は味わえなかったです。特に落語途中の「緋扇長屋」挿話シーンは野暮ったすぎる。落語をカットで繋げて挿話シーンを挟むくらいなら、思い切りの良い長回しで津川雅彦の落語を聞かせる…とした方が、よほど映画的だと思いました。この野暮ったさがテレビドラマを感じさせる要因だったのかな?とも思います。テレビで見れば面白かった!で終わるかも知れないけれど、映画としては今ひとつ破壊力に欠ける出来で、ちょっと残念な結果に終わってしまった感じです。

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09.10.15記(09.09.27DVD鑑賞)

(評価:★3)

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