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[コメント] 犬神家の一族(1976/日)

奥様が脚本を担当されていたらどんな恐ろしい作品になっていた事かと、そんな不毛な事をついつい思ってしまいます。
づん

推理サスペンスとしては正直、どうなの?っていう疑問はあります。自分の予想以下の展開だったとでも言うのか…。実は犯人が分かってからも「まだまだ時間はあるんだ、この後二転三転するんでしょ?うわードキドキ!」って思っていたんですよ私。・・・二転三転しなかったんです。うわーびっくり!それ以上の展開がなかった事にもびっくりだったんですが、作品を見始めて2時間半が経過したように感じなかった事にもびっくりでした。私どんだけ集中して見てたんだよ!って本当驚いた。

話を戻して、犯人が分かってからも画面には妙な緊張感が続いていて「このまま終わると思う?思っているでしょ。」っていう市川崑のニヒヒ顔が思い浮かんでくるんですよ。事件が無事解決したっていう安堵感はもちろん映像からも伝わってくるんです。でも金田一が領収書を書いている時に鳴る電話ですら胡散臭いんだよ!観てるこっちが疑心暗鬼に陥るほどに巧妙な映像なんでしょうね。「完」の文字を見た時に私思わず「ぇえ!?」ってなっちゃったんですが「そうなんだよ、終わったんだよ」と笑う監督の顔がまたしても!とにかくやっぱり市川崑はトリッキーな監督だと。結局そこに落ち着いた訳です。

しかしこれ、奥様が脚本を担当されていたらどんな恐ろしい作品になっていた事かと、そんな不毛な事をついつい思ってしまいます。

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08.07.22 記

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)Myurakz[*]

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