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[コメント] 武士の一分(2006/日)

手だれの職人芸。話は凡庸。山田ブランドのていねいな作りで☆4つ。
ぱーこ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
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見せ方が妥当。毒にあたるシーン。運ばれる料理を追うカメラの流れに木村拓哉がかがむ動作がほんの少し映る。その見せ方が絶妙な職人芸。あれより長くては種明かしが過ぎるし,短ければ不親切すぎる。おや、もしかすると何か異変が、と思わせるに最適な間隔。同様な画面配慮が持続する。それだけで緊張して見られる。効果の付け方も映画教科書そのものでまあ、大衆小説には最適な付け方。蚊の描写やだらり切られた片腕に、いままでにないリアリティを出そうとしたのもよくわかる。お言葉を待つ毒味役に型通りの反応しか見せなかった殿が実は異例の判断で三十石の役職をあたえた、というエピソードだけが為にする展開で不自然だった。三部作では一番せこい話だが、相変わらずの職人芸健在の感を新たにした。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)セント[*] けにろん[*]

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