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[コメント] 疑惑の影(1943/米)

二人のチャーリー。一人はカルフォルニアのごく普通の家庭の聡明な娘、一人はその娘の叔父、ニューヨークで事業に成功した金回りの良い男。だが、、
ぱーこ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
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1940年代初頭のアメリカの様子がよくわかる。パパの新聞を子どもが勝手に触っちゃいけない。列車は蒸気機関車にひかれて、駅舎がなく道路から直に乗り込める。ベッドに帽子を載せるのはお行儀が悪い。これがカルフォルニアの常識。田舎のネズミの世界。叔父のチャーリー、初めはキザな羽振りの良い男だが、悪意ある冗談や時折見せる粗暴な様子、世の中汚い豚ばかりという人間観、極端にひと嫌いな二面性を見せて姪のチャーリーを困惑させる。都会のネズミに、秘密と影はつきもの。

サスペンスは娘のチャーリーの心に芽生えた疑惑の進行。悪人チャーリーの人間像の掘り下げが甘いのとラストの処理に少し疑問を生じる(姪のチャーリーは正当防衛にしろ殺人犯だろ)のと、冒頭からずっとやりすぎのBGMがほんと興醒め。画面に意味を与えすぎる。それにしてもオープニングと時々カットバックされる舞踏会のシーンはなんだったんだろう?

(評価:★4)

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