上白石萌音は16歳という年齢を考えると、芸達者の逸材だがフラガールの蒼井先生には遠く及ばない。 冒頭カメラが橋を全景に見下ろす視点から下に移動する。既視感たっぷりの導入部である。つまりは伝統の映画文法に則っている。しっかりセットも作り込んだと思われる。役者生歌のミュージカル部分も意図はよくわかるが、素人の宝塚みたいでゾクゾク感が足りない。京都弁を判定するパソコン画面もなんだか適当なものを作ってお茶を濁してるな，と思う。

周防組の演技陣はみな芸達者で、それを手だれの監督が演出するからそこそこ楽しめるのは当たり前だが、企画20年の意欲作という感じがしなかった。shall we danceの印象から期待しすぎたのがいけなかったのか。