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[コメント] インクレディブル・ファミリー(2018/米)

悪が小粒。Xメン・スパイダーマン・ワンピース実写版ヒーローの3D化もひねりなし。相変わらず技術力だけは高い。
ぱーこ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







ディズニーのおとぎ話の現代化の流れでいままでの定番の解釈の現代化を図っている。私は気に入らない。この作品でも、ヒーローのおかげで一般大衆は自分で何もしないでスクリーンの向こうで起こる出来事をただ見ているだけの存在になりはてている、とか一見社会学風の批判を繰り出している。それが悪(マッドサイエンテスト)の論理である。このねじれ(悪が一見リベラルな正論を吐く)でヒーローを抹殺しようと企む妹の試みが悪としては機能しにくい。

その兄のヒーロー復活は死んだ父親に対する依存的愛情である。こちらの善意も家族内のドメステックなもので善としては感情移入しにくい程度の低いものだ。悪には人間性抹殺の世界征服、それに対して善が人間性復権を目指して正しく闘うヒーローと単純なドラマにしてほしかった。相変わらずのファミリーの結束は古風な倫理感で、スーパーベイビーも根は良い奴みたいだ。こっちを現代化して欲しかったな。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (3 人)カルヤ[*] jollyjoker けにろん[*]

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