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[コメント] オー・ブラザー!(2000/米)

寓話の作り。コーエンティストが好きなので、おまけの☆4つ。
ぱーこ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







最初のクレジットから鎖の音がしている。オープニングも細かな気配りで職人の作りだ。でもこういう絵を撮りたい、って感じが見え見えでちょっと引ける。

奇人変人のリアリティがコーエン兄弟の醍醐味なんだが、少しはずしている感じ。振幅の激しい銀行ギャングとか太った立候補の息子とかなんだかいまいち。

1930年代後半のアメリカで、南部なまりとかポマードとか細かな設定がきっと面白いだろうけど、これはこういう感じなんだな、と推測するだけなので、ウッディ・アレンの面白さがわからないのと同じでよくわからない。

でも、「ずぶ濡れブラザーズ(この訳なんとかしてくれ)」が歌い始めると、みんな大受けで盛り上がるところと水中の犬のシーンが見られたのでよしとする。 それにカントリーソングやブルースの原点みたいな曲が聴けた。音楽はとても良かった。

未来は今』や『ダウン・バイ・ロ−』なんか思い出したりした。ラストもマ****みたいな持っていき方だけど、ちょっと弱い。狂言回しのじいさんも『ゴースト・ワールド』のじいさんには負ける。革新派がKKK団ばりのレイシストなんて設定は、いかにもコーエン好みだと思う。

次作に期待したい。

(評価:★4)

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