動物園のクマさんのコメント: 更新順
ジャッカルの日(1973/米) | デルフィーヌ・セイリグのホテルの部屋は、出入り禁止の札がぶら下がっているのに、鍵は開いているんだよね。 | [投票] | |
幸福の設計(1947/仏) | ピアノの調律の音が主題の音楽に繋がる、破調と落胆のハーモニーの見事さ。トボトボ歩く主人公の後ろ姿から空にカメラが移り、切り替わって空から主人公の正面に舐め下ろす見事さ。 [review] | [投票(2)] | |
ハドソン川の奇跡(2016/米) | 削ぎ落とされてうまい、がそれ以上ではない。腕を磨いたプロがその腕の信頼の下、沈着に難度の高い選択を決断した。腕と連帯を別々に磨いた多くの人が参加した。この監督の腕なら、このくらいの話はすぐ撮れる、ということだろう。映像としての面白みがないのがその証拠。 [review] | [投票] | |
無防備都市(1945/伊) | マニャーニはじめ、やっぱりイタリア映画は、女あってこそ。あのアパートの女たち!そこを抜くとあまり見るべきところがない。ロッセリーニの第三者的立ち位置は、この映画以降。この作品には微塵もない。 | [投票] | |
郵便配達は二度ベルを鳴らす(1942/伊) | キッチンの椅子からぶら下がる白い脚に惹きつけられて以降、やや強引な展開に粗さを感じながらも監督のエネルギーで同じことが二度起こるストーリーを楽しめる。この監督の作品は、役者の目に色気と迫力を感じますね。 | [投票(2)] | |
ブラザー・サン シスター・ムーン(1972/伊) | この夢のような話は、知らないうちに権力?と富?の側にいる私は、やはりいつでも起こってほしい、と身勝手に思うわけだ、まるで法王が「信者をどんどん増やして欲しい」と聖人に言ったように。 [review] | [投票(2)] | |
サンライズ(1927/米) | 一体、これ以上、何ができると言うんだ!、と後世の映画作家たちは思わなかったのだろうか。全ての映画はこの作品の引用、に見えてくる。そして、ブタと犬と赤ちゃんの驚きの名演技。 | [投票(1)] | |
団地(2016/日) | 不覚?にも感動した。真横の構図に、たまに挟まれる真上の視界が、上下の境界を曖昧にし、今ここ、と、かつてそこ、の境界さえ曖昧にする。山坂を登るリュック姿の藤山直美の後ろ姿のよれ方こそ、その危うい曖昧さ。 | [投票(2)] | |
ベリッシマ(1951/伊) | 走るように歩き回っても砂地を駆け下りても投げられても折れないマニャーニのハイヒールの踵。ラストで象徴される主人公の強さ。こういう話はこう終わってもらわないと困る。しかしまあよく喋るし、それが恐ろしく自然。 | [投票(3)] | |
男と女(1966/仏) | 即興撮影だからこその、作って作って作りまくった編集に、分かっていながら気持ちよくなる不思議。 | [投票] | |
掠奪された七人の花嫁(1954/米) | 田舎の山猿だった親父がこの映画が好きだったと知った時、親父の息子であることを悟った。 | [投票] | |
ローラ(1960/仏) | セリフが全部、歌に聞こえる。ストッキングの破れに気づいた時の、エーメの「あっ」は、史上最高の「あっ」だ。世界で一番美味しそうな、ぬるめのコーヒー。 [review] | [投票(2)] | |
靴みがき(1946/伊) | 燃える映写機、月明かりに浮かび上がる白馬、主人公たちの坊主頭、差し入れの生卵。デ・シーカの作品に共通するやりすぎが、この作家のリアル。でも、不思議にいやらしくなく心に残る。 | [投票(1)] | |
神の道化師、フランチェスコ(1950/伊) | 道化師というタイトルそのもの、おどけ者、変わり者に見える主人公。でも、信者でもないのに実際にポルチウンクラを訪ねた際にグッと感極まったのは、この映画のせい。サンタ・キアラとの会食、ハンセン病者との出会い、布教のための別れ、はとても美しい挿話。 [review] | [投票] | |
長屋紳士録(1947/日) | 戦後の一作目にこれを撮る。シンガポールでアメリカ映画を見まくった結果が、飯田蝶子と青木放屁の人情喜劇。生き生きとした登場人物たちに、こちらもウキウキしてくる。 | [投票] | |
カプリコン1(1978/米) | ブレンダ・ヴァッカロ、カレン・ブラック、エリオット・グールド、テリー・サヴァラスと並ぶと、米国映画のある一時代を感じられて、なんか懐かしく再見。崖に映る機体の影が効果的な後半のチェイスはなかなか。 | [投票] | |
イタリア旅行(1953/伊=仏) | 叔父さんの別荘、ナポリのエクセルシオール、群衆や女性たちや車の行き交うナポリの街、牛の群。やりすぎくらい目線と表情が巧みな主演の二人。静かな緊張感。結局何も起こらないけれど、映画は観るもの、なんだ。 [review] | [投票] | |
情婦(1957/米) | タイロン・パワーの役どころが意外、でもとってもいい。ディートリッヒはすごい迫力、普段は半眼、感情が爆発すると強烈、というのが、彼女の決まりなんでしょうか。チャールズ・ロートンもうまい。トローネルの美術も冴え渡る。 [review] | [投票] | |
ねえ!キスしてよ(1964/米) | 数々あるお気に入りワイルダー作品の中でも、飛び切りの一本。何度見てもハラハラドキドキの展開に吸い込まれる。そして、ラストのフェリシア・ファーの一言とアップで喜んでKOされるんだ。 [review] | [投票(2)] | |
自由への闘い(1943/米) | あれほどパリやパリの郊外を自然と人間を境目なく描いたこの人が、黒光りする鉄兜や見事な構図のセットで造形された人と街を描く。やはり、この人は映画の神様なんだ。 [review] | [投票(2)] |