[コメント] 孔雀夫人(1936/米)
ワイラーは好きではないが、1本と言われれば、これ。主人公を端におきひらひら飛ぶ燃える手紙を主役に置く、画面をいっぱいに使い縦の距離感で二人に芝居させる、など、今ではあまりお目にかかれない演出、にホッとする。マテのおかげも大きい。
ドラマチックな物語をその通りにうまく納める監督、という印象を面白くないともとれるけれど、あらめて観てみると、そう撮れるのも偉大な才能だなあ、と思う。若き挑戦心も感じられる作品。 悲劇でありハッピーエンドでもあるこのラストの後、メアリー・アスターがルース・チャタートンのようになる10年後、結局それも自分のせいもあると気づかないウォルター・ヒューストン、という後日談を想像するのも悪くないね。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (1 人) | [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。