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動物園のクマさんのお気に入りコメント(13/18)

鴛鴦歌合戦(1939/日)★5 もう何も言うことがないのだが、一つだけ挙げるとすれば歌が始まると周囲の人間も一緒に踊りだすのが良い。画面奥で笑顔のままゆらゆら揺れて何だかこちらもつられて踊りたくなってくる。聞き耳を立てる志村喬が一言「雲行きが怪しくなってきたぞ」→天気雨が降り出す→あれよあれよという間に片岡千恵蔵市川春代が同一フレームへ。これが映画です。 (赤い戦車)[投票(3)]
鴛鴦歌合戦(1939/日)★5 最初の5分間でノックアウト。[パルテノン多摩小ホール] [review] (Yasu)[投票(4)]
知りすぎていた男(1956/米)★4 アルバート・ホールでのコンサートシーンは、その絢爛さといい、カット進行や人物への役割の与え方の緻密さといい、総合娯楽芸術としての一つの到達点ではないだろうか。とにかくわくわくする。 [review] (緑雨)[投票(2)]
ラ・ラ・ランド(2016/米)★3 冒頭のユニクロ乃至コカコーラCMチックな群舞のマニュアル臭は未だしも展望台でのナンバーの申し訳なタップは新春隠し芸大会めく。総じて圧倒的タレントの欠如が致命的で俺が見たいのは圧倒的な何かなのだ。ラストの視線の交錯はさすがに胸打つが遅かった。 (けにろん)[投票(12)]
浮草(1959/日)★4 小津作品のレギュラー女優には清楚な美人タイプが多いが、本作では京マチ子若尾文子野添ひとみら大映女優陣の艶が、少々趣きの異なる彩りを添えている。 [review] (緑雨)[投票(6)]
浮草(1959/日)★5 小津の文法にキャメラがワンショットずつ艶をつけていく。冒頭の村を廻る役者達の俯瞰やクライマックスで中村鴈治郎と京マチ子を引き裂く豪雨のショットは明らかに宮川のアイディアだと思われ、その珠玉の美しさにあの頑な小津がついに自分を譲っている。 [review] (ぽんしゅう)[投票(6)]
浮草(1959/日)★5 中村鴈治郎は全く凄い役者だ。絶妙の表情と台詞回し。京マチ子もいいし、若尾文子の可愛らしさも絶品。鴈治郎と京マチ子が通りを挟んで悪態をつきあう雨のシーンのその雨の土砂降りなこと!この過剰さこそが映画だ。 (ゑぎ)[投票(11)]
ジャージー・ボーイズ(2014/米)★3 まず、第一感、ウディ・アレンビリー・ワイルダーを想起してしまう。また、これは脚本にかなり忠実に撮影されたのではないかと邪推する。見終ってから調べて分かったが、脚本家には『アニー・ホール』のマーシャル・ブリックマンが名を連ねているのだ。正直云って、私はカメラ目線モノローグの多用は嫌いだ。 [review] (ゑぎ)[投票(3)]
恐怖のメロディ(1971/米)★4 ストーカーを「あっちの人」として描いていないことが魅力。 [review] (おーい粗茶)[投票(8)]
シェルブールの雨傘(1964/仏)★4 汽笛。アイリスインで始まる第一カット。ルグランの旋律。高い位置に据えられたカメラがティルトダウンして煉瓦道を垂直に見下ろす。雨が降る。色とりどりの雨傘、合羽、自転車が交錯する。横一列に並んだ六つの雨傘が下りてきて“Les Parapluies de Cherbourg”の文字と重なる。私は感涙を抑えられない。 [review] (3819695)[投票(5)]
ロシュフォールの恋人たち(1967/仏)★4 チャキリスらイベント屋が移動するオープニングシークェンスから、心地よき豊穣なる夢の世界へと誘われる。明るくて、柔らかくて、のどかで。 [review] (緑雨)[投票(6)]
ラ・ラ・ランド(2016/米)★4 渋滞の車道が映画的空間であること。その発見の功はむろんデイミアン・チャゼルにではなく、『ウイークエンド』のジャン=リュック・ゴダールに帰せられるべきだが、ともあれこのアヴァンタイトル“Another Day of Sun”が私にとってはこの映画のほとんどすべてだ。この怒濤の多幸感から逃れる術はない。 [review] (3819695)[投票(9)]
ラ・ラ・ランド(2016/米)★4 こう言っては何だが、2人が美男美女すぎないのが、この可愛らしくも切ないミュージカルにマッチしている。エマ・ストーンは、顔はジョディ・フォスターみたいだが、身体性が素晴らしい。単にスタイルがよいと言うより、体幹がしっかりしているというか。 [review] (緑雨)[投票(7)]
河内山宗俊(1936/日)★4 誰もが息を呑み、胸を鷲掴みにされるだろう原節子の「打擲」と「雪」。いつでもアクションと風景こそが「映画」の両輪だ。クライマックスの死闘の壮絶さには歯を食いしばって耐えるしかない。しかし水路を行く河原崎長十郎市川扇升を捉えた横ドリーカットの悲壮にはもう耐えられない。嗚咽にまみれる。 (3819695)[投票(2)]
河内山宗俊(1936/日)★3 確かにあの雪の場面だけはタッチが独特でハッとさせられる。ハリウッド映画、フランク・キャプラのような。そして、ほとんど綿毛が降ってるような雪はフェリーニかよ、とも。最後の狭い水路でのアクションシーンといい、すごくモダンなところがある。 [review] (緑雨)[投票(3)]
河内山宗俊(1936/日)★5 傑作!やっぱり、原節子が弟をいきなりぶってから、縁側でゆっくり振り向く立ち姿までのシーンがハイライトだな。子どもの驚いた表情と帰り道の後ろ姿が挿入される。そしてとてもとても軽い綿のような雪が舞っている!あゝこれが映画だ。 (ゑぎ)[投票(6)]
麦秋(1951/日)★5 小津の中では『東京物語』と並ぶ完成度だろう。プロット構成や人物の深みの点でも画面のスペクタクルという点でも最も均整の取れた豊かな映画だ。  [review] (ゑぎ)[投票(15)]
ピクニック(1936/仏)★4 本作を見てまず誰もが驚くことになるのが、冒頭の、カフェの男二人が窓を開け放つ場面だろう。四角い窓で切り取られた向こうに、庭でブランコ遊びをする女が縦構図で出現し、目に飛び込んでくる。それはまさに目に飛び込んでくる、という表現がぴったりの衝撃だ。 [review] (ゑぎ)[投票(3)]
約束(1972/日)★5 この監督の持ち味は、観客を突き放すようなロングショットにあると思っていた。だが、舐めるようなバストショットは残酷なまでに役者を「傍観」する。勿論、ロングショットは背筋が寒くなるほど切れている。台詞が少ない分、カメラに語らせているのだ。 [review] (sawa:38)[投票(1)]
愛の亡霊(1978/日=仏)★4 大島渚の最良作の一つ。まずは宮島義勇の光の扱いを誉めるべきだろう。雪と紅葉の美しさも素晴らしいが矢張り屋内のローキーと井戸の底から仰角で撮られた画面が忘れがたい。 [review] (ゑぎ)[投票(4)]