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[コメント] アフリカの光(1975/日)

極めて難解。多分、中島丈博が苦手なんです、私。
3WA.C

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 『無宿』でもそうだったのだが、中島丈博のシナリオはいわゆる「起承転結」の構成が緩く、特に「起」が曖昧なまま本編が始まってしまうので、大変戸惑う。

 さらに曖昧な「起」を何がどう「承」けて展開し、物語として着地するのかが一向に見えない(構成という枠組みが曖昧なため)観客の集中力が持たなくなるほど冗長な印象を与える。

 『無宿』では少なくとも3回、上映中に時間を確認したのだが、本作でも「やっぱり」時計を何回か確認してしまった。

 なので、萩原健一田中邦衛がどの程度真剣にアフリカへの思いがあるのかがわからないまま地元の漁師と喧嘩を始めるし、セリフは全員何言ってるかわからないから余計わからないし(笑)、そうかと思ったら田中邦衛はアッサリ退場し、桃井かおりをめぐって、あるいは賭場をめぐって萩原健一と何かアクションを起こすかと思った藤竜也小池朝雄にボコボコにされて退場するし、要するに良くわからんのですわ。

 して、ラストでいきなりテロップで「300日後に一人でアフリカに行った」って、何それ? ( ゚д゚)ポカーン 

 ならば、俳優を楽しむというスタンスで鑑賞をと思うのだが、萩原健一田中邦衛の粘着質な絡みはどうにも不愉快でならず、それは駅の改札シーンで切符代を受け取れ受け取らんの応酬で極みに達するのだが、なんと萩原健一がその場にいた高校生を一喝する形で収拾をつけるという荒業ぶり。登場人物にカタルシス代行させるということは、それまでの二人の粘着的なからみは狙った演出だったのかなとも思うのだが、やはり好きになれなかったのである。ごめんなさい。

(評価:★3)

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