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[コメント] エイリアンVS.プレデター(2004/米=独=カナダ=チェコ)

人間の出演しないストーリーと映像にして欲しかった。
ヒエロ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
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SFファンなら、多くの人が期待を込めて待ち望んだであろう、世界に名を馳せる二大モンスターの対決。ネタからして、見る前からB級であることが分かっていることの安心感。・・・は確かにあるのだが・・・

冒頭の衛星シーンからして、クィーンのようであり、『エイリアン2』で見せたリプリーがレイバーに乗って登場するシーンのようであり、「あぁ、オマージュが沢山散りばめられているんだなぁ」と予感させるのはいいけど、途中から、あまりのオマージュの多さに、こりゃ単なるパクリとちゃうか?と思ってしまった。

プレデターが体を張ってエイリアンと格闘するシーンは、まさに見たかったものだが、ストーリーに人間を絡めた結果、妙にプレデターが人間味を帯びてしまって頂けない。 戦士になるための試練との位置づけならば、いっそ、他の邪魔者が登場しない地球外で行われる設定にして欲しかった。そこで、純粋にプレデターが戦士になるべくエイリアンと戦う方が、断然面白い。 対決のためのエイリアンを誕生させるホストが、実はネクサス6型のレプリカントだったなんて方が、オマージュ溢れて思いっきり笑える。それが出来るのがB級の特権だと思う。

狩ることが命題の種族(プレデター)の一員として認められるために、狩ることが本能である種族(エイリアン)を相手にして、その他はいっさい排除するという純粋な設定こそ、この二大モンスターを対決させ得る唯一最高の設定であろう。そこに、どっちでもいいような人間が登場し、おまけに自力のみで狩ることが命題であるはずの種族の片方に肩入れし、戦士として認められるための神聖な儀式である戦いにチャチャを入れ、挙げ句の果てに、長老みたいな人(?)から戦士の印みたいものをもらって、じゃぁ、あんたらの尊厳はどこにあるんだよ!と、思わずレゲエ頭に向かって問い詰めたくなった。

じゃあリプリーは、どうなんだよ?。たった一人でエイリアンと戦い、とうとうクィーンまでも倒したかと思えば、結局死ぬまでエイリアンと戦うはめになり、しかも一回死んでからも戦い、それでも尚勝ち続けているとんでもない女性にも、なんかあげて下さいよってばプレデター族の長老さん。このリプリーなる女性、倒したエイリアンの数なら、体中をプレデター記号だらけにできますよ。記号で描いた菩薩観音のモンモン背負えるくらいですぜ。いや、マジで。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (3 人)代参の男[*] おーい粗茶[*] けにろん[*]

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