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[コメント] ミッドナイト・エクスプレス(1978/米)

うん、すごい傑作ではありますね。
ユリノキマリ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







ちょっと長くなります。

こんな映画大嫌いです。2度とお目にかかることはないでしょう。

そう思いつつ、(実話ベースということを割り引いても)やっぱり完成度の高さは認めざるを得ないと思いました。

ビリー・ヘイズがとりあえずハシシをこっそり持ち帰ろうとしてパクられた、この大前提が最後まで無視できませんでした。お薬関係は、国情などによっても左右されます。大した罪でなかったり、罪にならなかったりということだってあるから、確かにあんな絶望的な判決を言い渡されたら、正気ではいられますまい。3〜4年の“おつとめ”で「十分償った」という言い分も、まあ一応聞いておきましょう。

それでもビリーという人間が、私にはアメリカ的にプライドばかり高いバカな若者にしか見えなかったのも、やっぱり仕方のない事実です。外交問題の犠牲になったことにのみ同情もしますが。

この重厚で衝撃的な作品から、「人が人を裁くことの難しさ」だの「アメリカの尊大さ」だの「罪の大小」だの、そんな通り一遍の教訓やメッセージしか受け取れなかった私が見るような作品ではなかったのかもしれません。

好きになれない作品に高得点をつけるのは初めてです。高得点と罵詈雑言(一歩手前)を併記することに抵抗がなかった作品も初めてです。

ところで……

特別収容棟で、自分の外国での華々しい学歴をビリーに自慢するオヤジ、少女を強姦して捕まったって?あんな奴は一生閉じ込めておくか、外に出すならサオを根こそぎ引っこ抜くかしてもらいたいものです。

少女とのセックスに、「両性の合意」なんてものは存在しません。本当に「合意」があって関係を持ったら、少女の方も、得体の知れない罪悪感のようなものを感じるのが当たり前という気がします。だからよほどバカでない限り、その関係の隠蔽に心を砕くでしょう。それができるような娘は、その部分では「少女」でありません。ゆえに「少女とのセックスに両性の合意はない」と思います。

(↑こういう発想自体、もう古いのかもしれませんけどね、今日日の少女どもを見ていると)

そしてもちろん、正真正銘の強姦だったなら、どんなに高学歴で教養があって、よしんば性格も好ましいオヤジだったとしても、ぶち込まれることについては同情の余地なし!です。強姦自体が畜生にも劣る行為だし(つーか、動物というのは強姦はしないそうですし)、ロリータ趣味の人は、自分のそんな部分について、本当は心の底で悩んでいる場合が多いというではないですか。

まあとにかく、あのオヤジには全く反省の色が見られなかったので、もう腹が立って腹が立って……。

それから、刑務所の中で2人殺っちゃったビリーの、その「罪」についてはどういう扱いになるのでしょうか?

(評価:★5)

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