[コメント] インセプション(2010/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
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さて。 実に楽しませてもらいました。楽しみ過ぎてもうヘトヘトです。ノーラン監督の映画は非常に”映画的”体力を要し、こんな映画に接するたび「ああ、映画ファンでよかった」と思います。
ワタシなりの解釈を。 ちょっと引っかかった疑問がひとつ。どうしてコブとモルは長きにわたって意識の階層の深いところに行ったのか、行かなければならなかったのか、という動機。
二人の子どもをもうけたのは、コブが妻モルと深い深い意識の階層で過ごした50年という主観時間の後だったのか前だったのか。なぜなら考えてもごらんなさい。子どもを持つ親なら共感していただけると信じますが、数年(数カ月?)離れて暮らすだけで繰り返しデジャビュに現れるほど恋焦がれる愛しい我が子であるならば、夫婦ふたりっきりでそんなに長い間いられるれるわけがないと思うのですよ。 一方、夢からのキック後、つまり例の”インセプション”後に子をなしたと考えると、「この現実は現実ではない」と思い込んでいるモルが、この世界で子どもを作ることに積極的になれただろうか、そう考えることはやや無理があるのではないか、と思うわけです。
そこから導きだされる仮説。娘と息子はいたが、何らかの原因(事故とか事件で)で失ってしまった。それがこの世界で生きていくにはあまりに辛い現実だったため、コブとモルは夢のなかに逃げ込んだのではあるまいかと。 つまりもともとコブの子どもたちは実在しておらず、したがってあのラストも.....。あわわ、そう考えると怖ぇぇ。あ、やっぱこれナシ、うそうそ。
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