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[コメント] ニキータ(1990/仏)

女の子の夢、男(おっさん)の夢をいっぱい詰めた、切ない暗殺ラブストーリー。
mize

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







※以前のコメントはそっけなくて愛情が足りなかったので、新たに書き加えました。

--------------以前のコメント--------------

統計によると、女性は「ニキータ」派、男性は「レオン」派にわかれる。自分は「ニキータ」の方が好きだ。

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ちなみにこの統計というのはデタラメです。周囲の反応や雑誌から見た推測でした。

 オンナを自分の理想通りに育てるというピグマリオン・コンプレックス(最近では『プリティ・ウーマン』と言った方が判りやすい!?)を感じさせる教官がなんとも粘着質っぽくセクシーで良い。クールで物事に動じないように見えるが、暴れ娘ニキータにキスされただけでクラッときている様がまた可愛い。素顔はシャイで臆病で素直になれないのだろう。大胆で強引でストレートに感情を表すニキータに惹かれるのも当然か。

 突然現れて、いきなり恋人になっている男もまた良い。パリ中探してもあれだけ優しい良く出来た恋人はそう簡単に探せないだろう、ましてシャバに出て一日目で…とツッコミたくもなるが、ここでいつものフランス映画然と、愛を探して悠長に放浪しているヒマはないのだ。

 その2人の男が対峙する最初のシーン。平穏な生活の場に暗い過去を思い出させる教官の登場で、怯えるように恋人にくっつくニキータ。そんな2人を見て、教官がニキータのあるはずもない幸せな少女時代の想い出を語り出す。つまり愛の告白も同然。ニキータに贈る幸せな過去。恋人にもたれながら教官を見つめるニキータの表情に注目。これは孤独な過去を抱える彼女としては、かなりグッときたでしょう。

 そしてラストの締め方がまたすごくスタイリッシュ。去っていくニキータの後ろ姿ではなく、恋人からも教官からも観客の前からも完全に飛び立ってしまった後、残されたイイ男2人…。あの手紙には、実際何て書いてあったんだろう? ニキータはあの後、どこでどうしてるんだろう?

※暗殺や任務遂行シーンでの魅力については、『アサシン』のReviewで「アサシン」をこき下ろしつつ語ってます。

(評価:★5)

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このコメントを気に入った人達 (11 人)poNchi トシ モモ★ラッチ[*] らーふる当番[*] は津美[*] けにろん[*] KADAGIO[*] カルヤ starchild ぱーこ[*] sawa:38[*]

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