よくお笑いの人が、生真面目だったり時代遅れだったりして「なんか笑えるー」と、ある俳優なりミュージシャンなりを取り上げたコーナーを設けて、ついにはＣＤ出すまでに一部で盛り上がるんだけど、その噂を聞きつけた本人がＣＤに参加したり、コーナーにレギュラー出演したりするうちに「もういいや」と盛り下がる…ってことがあると思う（哀しい…）。

　で、マルコヴィッチの場合は多分、名前の変な響きで使われたんだと思う（それにしても変だと思うのは日本人だけじゃないんだなぁ）。脚本家もなんとなくマルコヴィッチで書いてはみたものの、まさか本人が出てくれるとは思ってなかったらしいし。

　そこで、本人が「僕、洒落わかるよ〜」と張り切りすぎて出てしまうと、やっぱりシラけちゃうところなんだけど、本当に「僕の知らない間に勝手に使われてた」感じで、これって結構難しいと思う。そのバランスを保てたことが、この作品の魅力かな。ほんとにマルコヴィッチって洒落わかるオジサンなんだなぁ。そんなジョンの姓がマルコヴィッチで良かったね。

　でも後半はやっぱり…失速です。理由付けはいらなかった。