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[コメント] パラサイト 半地下の家族(2019/韓国)

中盤までは間違いなく面白い。しかしそれ以降の展開が粗っぽく、前半と後半がうまく噛み合っていないように感じた。

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







入れ替わりトリックをコメディタッチで描く序盤から一転してサスペンスフルになる中盤までは、テンポも歯切れもよく非常に楽しめた。ここからどういうオチに持っていくのかと期待しながら見ていたのだが……。

しかしその後、どうにか豪邸を脱出したら大雨で、自分の家は水没し、あげくパーティは血まみれの大惨劇になってしまう…という、予想できないというよりは単にメチャクチャとしか思えないような話の展開にはちょっと付いていけなかった。

レビューを見てみると、格差社会に対する風刺だという見方が多い。しかしそもそもあの貧乏一家は内職のピザの箱すらろくに作れない(作ろうとしない)グウタラなポンコツたちであり、しかも詐欺を働いて金持ちの家に潜り込むようなヤバい連中なのだ。格差がどうこうという話とは次元がずれているし、彼らが悲惨な目に遭ったからといって同情の余地はない。

しかもあのオヤジは、計画が破綻すると「無計画が一番」などと言い出し、なかば自暴自棄のような形で社長を刺殺した上、娘が死にかけているのに自分ひとりだけ姿を消してしまう。まず人としてあり得ない。そんな奴が地下室から出られなくなったからって知らんがなとしか言いようがない。

そして、あの悲惨なラストを見たあとで冒頭から振り返ってみると、「どうやらコメディだから」ということで無意識に許容していた乗っ取り作戦が、単に荒唐無稽なご都合主義の連続であることに気付かされてしまう。要するに前半と後半のバランスが取れていないのだ。何より「底辺のポンコツは何をやっても駄目」という監督の視点が、私にはたまらなく不快だった。

細かい穴を突けば、オヤジのニオイには敏感に反応する社長が、直前まで応接間で開かれていた大宴会の酒の匂いに気付かないというのは不自然すぎる。テーブル上のものを床にぶちまけたりしてたのに…。何やら思わせぶりだったお絵描きの子どもが、結局は大して機能しなかったのも気になった。

(評価:★2)

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