原作（絵はあんましだけど）面白いし北村龍平監督も異色だってーから期待してたのになぁ。

　立ち回りのテンポが極悪。暴れん坊将軍の方がぜんぜんかっこ良い。あんなのろいあずみって...　原作の漫画の方がスピード感があるってどういう事だ。

　個々のキャラクターの魅力がぜんぜんないし、それぞれの関係の描き方もメリハリがなく薄ッペラでドラマにならない。

　例えば最初の仲間同士の斬り合いのシーンにしても、ちゃんと小さい頃から寝食共にした信頼しあう仲間だってのをちゃんと描かないから「斬り合え」って言われても衝撃が薄い。

　形見の勾玉、昼の星、美女丸の素性、じいの人間性、“人を斬る”って事への葛藤、マントや双刃刀などのアイテム、何をとっても全部、薄ッペラ。めちゃめちゃ薄めた醤油で、そうめん喰わせられたような不快感。

　続編への布石めいた終わり方が、みっともなく感じるほど。