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[コメント] 華麗なるギャツビー(2013/米)

So we beat on, boats against the current, borne back ceaselessly into the past.
Orpheus

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







成り上がり者特有の、隠しきれない粗野な気質。計算ずくめで周到なプランを練ったものの、いざ手強い相手と対峙すると露呈する線の細さ。しかし、欲しいものを手に入れるためには手段を選ばない貪欲な男。このギャツビーという(やや)複雑なキャラクターをディカプリオは器用に演じていたとは思う。ただ、実際のプライベートでも親友だというトビー・マグワイアとディカプリオの息が合っているのは当然としても、そのトビーが友情に溺れすぎていたり、キャリー・マリガンのデイジーが単に可愛いだけの女として描かれているために、都会の狂騒や虚栄に対するシニカルな視座がぼやけてしまい、結果的にパーティーやお茶会のシーンの方が印象に残る作品になってしまっている。なんといっても、友キャラウェイに語って聞かせたギャツビー自身の「出自の物語」にリアリティが感じられないので、せっかくのエンディングの台詞が輝いてこない。

(評価:★2)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)緑雨[*]

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