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[コメント] ドラッグストアガール(2003/日)

なんで(ラクロス)? なんで(バンブー)? なんで(泣いちゃったの私)?
スパルタのキツネ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







ラクロスと言えば、10年以上前、私が大学に入学した当時、最初に勧誘されたスポーツでして、その時は「つい最近オーストラリアから日本に伝えられた網のついたスティックを使うアメフトのようなスポーツ」として説明され、面白そうだと思ったけれど断った経験があります。(多分、日本に伝えたのはネイティブでなくオーストラリアだったということだと思います。)

私は本作がラクロスを舞台としていることを全く知らなかったので、「ほぅ ラクロスか、メジャーになったものだな〜」と感嘆するとともに、予想した以上に感情移入をしながら鑑賞することができました。また、ラクロスの発祥が北米のインディアンだったことも知らなかったので、ジェロニモから、余計な深読みをしないですんだのもラッキーでした(笑)

さて、本作が、ラクロスと言う日本ではあまり知られていないスポーツを描いた理由を考えてみますと、製作には「日本ラクロス協会」の後押しがあったようですが、画的に田中麗奈にスティックを持たせたかった(特にトイレと電車の中と行進の場面)、男女でルールが全く異なるという意外性(おっさんもビックリ)、そして、ジェロニモの落ち(あそこで飛行機はお決まりっすね)など、脚本にメリハリを与えるに効果十分だったからだと思います。

一方、竹細工(バンブー)という日本の伝統的な設定は、(こちらは「日本竹文化振興協会」の後押しがあったかは定かではありませんが・・・) まずなんと言っても「バンブー、バンブー」の響き、そして、伝統工芸の職人さんのおとぼけ、更には、古びた商店街に飾られた竹製スティックのどこかしら懐かしい画、などのポイントが挙げられるでしょう。

また、日本で新しいスポーツ・ラクロスと伝統的な竹細工の組み合わせは、新しきものと古きものの融合、すなわち、若者(主人公)と年寄り(おじさん連中)の融合を象徴しているようでもありますし、もっと言っちゃうと、海外と日本の友好の象徴となっているようにも思われます。

登場人物ですが、田中麗奈の良さは言うまでもないとして、彼女に夢中になるあまり年に負けまいと(一人死んでしまいましたが)頑張り続ける叔父さんたちには、笑い事抜きで涙が止まりませんでした。ほんと、どんくさいけれど、かっこいいと思いました。

<<余談>>

「日本ラクロス協会」の公式HPによると、ラクロスのネイティブチームには本物がまざっていたそうです(竹細工職人のほうは定かではありません)。

(評価:★4)

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