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[コメント] 海猿(2004/日)

ちょっとは期待していたのですが、漫画っぽくて現実味なしです。トップガンの出来損ないですね。この脚本で海上保安庁の全面協力を得られたのが信じられない。
スパルタのキツネ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







まず、伊藤英明の目が変。潜りすぎて慢性的な窒素中毒になった設定ならまだしも、力みのせいかもしれないが視点が宙に浮いている。よって画面への収まりが悪い(トム・クルーズもこういう視線をするときがあるけど、しっかり使い分けてるし画になっている←作品によるけどね)。海東健はカッコいいがクールさが足りない。伊藤淳史はあまりにも惨めじゃぁないですか?  マーヴェリック、アイスマン、クーガー、ウルフマン、ヴァイパー・・・と役どころは似通ってるのですが、トップガンに比べるのはトップガンに失礼ですね。女性をお人形さん扱いにしてるのもトップガンの教官とは比較にならないほどお粗末。

海猿の由来について、自衛隊駐屯所の近くの居酒屋の入り口には「○○師団△△連隊様お断り」などの出入り禁止の札が貼られている、なんて話があるように、パワーの有り余った(国民を守るべき)若者が町で評判が悪いという設定はありだと思うが、海猿の連中にはもう一つパワーを感じない。軟派なだけ。だから猿なのかもしれないが、好感は持てない。 ただ、水槽での潜り比べは面白かったが、こういうのって先輩がやってるのを見て引き継いでいくものなんじゃぁないかなー。いきなりやられたのでは流石に店もたまらんだろう。エビの演技?に笑ったので、ま、いっか。

例によって、一般受け狙ってるようだけど今度は駄目じゃない? 音楽もイマイチで全体にリズム感がないし、かといってほとんどが陸の撮影のため海上・海中の緊迫感もなし。教官も訓練生相手にど素人ダイバーに対するような説明口調だし。女性との絡みもだれだれ。ラストの次回予告には苦笑いするのみ。「踊る〜」のように(レインボーブリッジだけでなく)シネコンのスクリーンをいくつも占拠し、佳作映画を駆逐するほど下品でないのは救い。

原作もこの部分までは連載でタイムリーに読んでいたのですが、ストーリー展開に無理を感じてから読んでなかったんですよねー。一応、海好きのファンダイバーなので、映画はもうちょっと魅せてくれると期待してたんですけどね・・・。

(評価:★2)

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