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[コメント] Shall we Dance?(2004/米)

少数派でしょうが元ネタ未見です。かなり前からリメイクがあると聞いていたので、本作を前知識無しで観ようと楽しみにしてました。 それで良かったと思ってます。 キャスティングが素晴らしくてとっても良かったです。
スパルタのキツネ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







リチャード・ギアの楽しそうな笑顔がたまらない。ダンスも良かったがその表情が特に素晴らしい。『シカゴ』での彼の歌はもう一つ乗れなかったけれど本作はバッチリ決まってましたね。私的リチャード・ギアのナンバーワンです。 ジェニファー・ロペスもセクシーなだけでなく、感情の起伏が乗っていた。

他作では渋い役や意地悪な役柄が多いスタンリー・トゥッチの意外な一面が観れたことも収穫。彼の芸風は作品中の意外性(リチャード・ギアがダンス教室で彼に気づいた時の表情)とリンクしていて笑える。 ほんとみんなナイスキャスティングでしたね。

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さて本作。社会人になってからの心の空白って辛いですよね。私もありますし、多くの人も経験することでしょう。そこで何か新しいことをしようにも腰が重い。でもやってみるとドップリと浸かっちゃうことって結構あると思います。(ジョンが最初はポリーナ目当てだったように)始める理由も止める理由も後々考えると些細なことが多い。

主人公ジョンはそんな心の隙間を埋めようとポリーナの瞳に惹かれダンスを始める訳ですが、食事を誘った時の彼女の思いのほか冷たい言葉に落ち込んでしまいます(私も一緒に落ち込みました。おじさんて意外とデリカシーなんですよね)。

翌週の水曜日、ばったり会った息子と行ったディスコで踊りを誘われたとき、ジョンは「私もダンスがしたい!」と、強く思います。 ジョンは後にポリーナにはこの日のレッスンに顔を出した理由について、「行かなければ、それ(ポリーナ目当てだったこと)を認めたことになる」と言いましたが、これはジョンらしい気遣いですね。このときのジョンはポリーナよりもダンスが好きで好きでたまらなくなっていたはずです。

そんなジョンの楽しみのオーラが周囲に影響を及ぼし、大会に皆で参加することになり、みんなダンスが上達し、オーナーは酒を止め、仲間の友情も深まり、ポリーナとも信頼し合える仲となり・・・と、トントン拍子で進むものの、秘密発覚後の夫婦仲は黄色信号。ジョンはダンスを止めると誓ってしまいます。

そんなジョンを待っていたのは教室の仲間達でした。ジョンがダンス教室に蒔いた種が、夫婦仲、そして教室のメンバーそれぞれの未来にフィードバックしていく、最高にいいエンディングでした。

現実にはなかなかうまく行かないと思いますが、自分の楽しむ姿勢が人も楽しくさせるのは100%その通りだと思います。

(評価:★5)

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このコメントを気に入った人達 (4 人)プロキオン14[*] tkcrows[*] ミルテ 死ぬまでシネマ[*]

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