[コメント] 未来世紀ブラジル(1985/英=米)
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
<<バグについて>>
Tuttle(タトル)が"バグ(虫)"でButtle(バトル)に、意外と判りやすい作品なんだなーと思って観ていたら大間違い。無実のバトル氏を逮捕するために上の階から穴を開け、バトルを袋詰めにして、掛かった経費を奥さんに請求し、その奥さんがサインしちゃうなんて、やりすぎっしょ。更にはテロの傍で平然と飯(アイス?)を食べる人たち。これは常識を前提にしちゃいけない作品なんだーと悟った。
<<タトルについて>>
あれ?タトルって? デ・ニーロ? にしては背格好が違うような・・・。でもあの身のこなしは・・・。メガネとってほしいなー。 お!メガネを取ったぞ。うん?違う? (エンドロールで)あーやっぱり、デ・ニーロだった。 こんな変てこ(笑)な作品にデ・ニーロをキャスティングしてしまうこと自体、常識外れ?のような気がするんだけれど、その意外性がデ・ニーロの演技とあいまって、作品の質を高めていると思う。デ・ニーロの演技でデ・ニーロを感じさせないのって本作がはじめて。デ・ニーロが出演していることを知らずに観賞できたのはラッキーでした。
<<配管について>>
本作は配管がとにかく目立つ。冒頭の美しい配管のCMからしてそうだし、サムの部屋など天井と壁が配管で出来ているようなものだ。本作の作成された当時(85年)は、企業内ネットワークが普及した頃で、その配線には、今のように光やUTP線や無線LANを用いたコンパクトのものでなく、とってもかさ張り、引き回しの融通があまり効かない同軸ケーブルを使用していたことを考えると、配線に悩まされた時代性を感じることが出来る。きっとテリー・ギリアムのデスク周辺はコードだらけだったのでしょう。
<<その他>>
顔面エステの話はきつい。サランラップは笑えるけれど、体液の染み出た包帯はちょっとえぐかった。個人的には汚水の逆流とタトルのガッツポーズのほうで馬鹿うけ。
ラストのドームの中の拷問シーンはXMEN2のワンシーンと感じが似ていた。椅子(XMEN2は車椅子)に座る2人の顔も似ているし・・・。
本作観賞後、どういうわけか?モンティパイソン人生狂想曲が頭に浮かんだけれど、あれもテリー・ギリアムが関わっていたんですね。サムの妄想シーンの中でズンズンと飛び出してくる建物とモンティパイソンの冒頭は、同じ世界の匂いがするんで妙に納得。
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