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[コメント] ペイ・フォワード 可能の王国(2000/米)

「自然な作り笑顔」を演じさせてヘレン・ハントに適う女優はいないだろう。苦悩の中に垣間見る女性らしい表情は、彼女の代表作『恋愛小説家』と双璧。ストーリーはちと重い。
スパルタのキツネ

**ネタバレ注意**
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主人公の目的の達成に死を必要としたのは、イエス・キリストをモチーフとしているのだろう。3人(の隣人)に善を施すという発想もキリスト教的な素養があるのでしょう。この未開の地への布教者のごとき殉教的精神はどうも馴染めない。

日本では、大きな貸し借りを作らない習慣もあるし、ありがた迷惑ということにもなる。いきなり見ず知らずの議員さんから車をぼんともらっても迷惑がられるのが落ちです。小学校の先生も人に迷惑をかけるな!とは教えますが、親孝行、老人の手助けなどを除いては、例えば隣の人に善いことをせよ!とは(かえってそれが迷惑になることが多いので)教えないでしょう。

ハーレイ君の演技は凄いけど、彼は決して神童でないと思う。その後は、宗教映画『僕の神さま』で神の心を持った少年の友人という役柄で出演したが、彼には宗教性の薄い普通の子供らしい役をやってほしい。それって結構難しいことだと思うし・・・。先が少し心配だ。

で、元に戻りますが、私の本作の救いは、なんと言ってもヘレン・ハントです。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)poNchi[*] Shrewd Fellow

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