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[コメント] WALL・E ウォーリー(2008/米)

「700年間独りぼっち・・」というキャッチコピーに妻は涙目になっていた。・・・それなのに彼の孤独さや哀しさの描写がこれほど薄っぺらいとは。至高の技術を極上の脚本で表現してきたピクサーにとって肝心の脚本が緩いとここまで退屈させられるのか。
sawa:38

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







置いてけぼりをくらい、ただ黙々とゴミを回収し積み上げていく彼等。そして700年という歳月に仲間も廃棄物に変わり果てていく・・・

なんて哀しい物語なんだろう。この荒れ果てた地球を舞台にした「独りぼっちの前半」でもう2・3のエピソードを絡めてドラマの奥行きを深くしても良かったんじゃないのかと思う。叶うことならば心優しい女子供たちに慈愛の涙を流させるくらいのヤマ場が欲しかった。

彼に「友達」が出来ることは予告編からも承知していた。ただソレは開始早々あっという間にやってきて、彼の哀しみに涙する時間はなかった。「友達」はもっともっとずっと後の登場でよかったのに・・・

しかもソレは「友達」なんかじゃなく、「彼女」としての登場だった。

この脚本のいう「孤独」とは「物理的な孤独=恐怖」ではなくて、「精神的な孤独=ストレス」程度のことを言っていたのかとがっかりしました。

この立場の映画は「愛」を描くのではなく、「友」を描くべきじゃなかろうか?もちろんソレはあっても構わないが、ここまで素敵なシュチエーションを設定しておいて、いきなり「愛」はないんじゃないのかと・・・

家族で鑑賞して子供たちの感想は、「ウォーリーは全然独りぼっちじゃなかったね、ゴキブリ君もいたし・・・」

「700年間独りぼっち・・」というキャッチコピーに勝手な期待を込めてハンカチを用意していった我が家族の素直な感想がここにあります。

(評価:★3)

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