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[コメント] 美女と液体人間(1958/日)

破綻したストーリーを取り繕うとするも、もうそんな事どうでも良くなる程の出来。それよりもアノ頃はTVと三面鏡が贅沢品だったのか・・とか、「トランク一杯の5千円札」というような台詞に心震えた。
sawa:38

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







結局、冒頭で「液状化」した三崎という強盗犯は、ただの被害者だったのか、それとも彼こそ後の連続殺人の正体である液体人間だったのか?

私は彼こそ愛人白川由美を守るべく「液体人間」と化した後も、影に日向に(?)その傍でギャング団から彼女を守っているんだとばかり思っていた・・・

と思ったら、ストーリーは「第二竜神丸」とやらにワープしていく。

どうして、白川由美の周囲でばかり犯行が行われていくのか?「液体人間」達の目的はいったい何だったのか?

誰も答えてくれない疑問に帳尻合わせするかのように「何故、太平洋上の液体人間が東京にいるんですか?」とか「彼等は故郷を目指す」とかの台詞が挿入されるが、もうそんな事どうでも良くなる。

核実験とか被爆とか大層なテーマを掲げる前に、ストーリーの根幹をしっかりと見直してから撮って欲しいものだ。

被爆の怨霊となった液体人間達は「意思」を持ち、故郷の日本を目指した。そして在日米軍基地に保管されているであろう核貯蔵物を襲う。しかし彼等の中の反動分子が、かつての愛人が忘れられずに・・・なんて単純明快なストーリーで良かったのではないか?・・・

(評価:★1)

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