[コメント] アイズ ワイド シャット(1999/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
ひと目見た海軍士官の青年との妄想を挑発するかのように話す妻。と思ったら夢の中での乱交に怯えて泣く。結局のところ冒険はしたいが、夢の中だけでの程度ぐらいにしか考えていない平凡なあまりにも平凡な妻。
順風満帆な医師の生活を送る男。真面目で平穏な日々を送っていたが悪夢のようなクリスマスを過ごす羽目になる。妻への妄想が男の平常心を揺さぶり、ちょっとした冒険心を起こすが、結局は怖い思いをしただけでパンツを脱ぐことは一度もなかった。(いったい何回チャンスがあったと思う?)
ドタバタはあったが結局何にもしなかった男は、妻と同様に精神的に不倫をしようとした自分を責め、妻に懺悔する。
まるで互いのセラピストのように懺悔し、泣きじゃくる夫婦。これを健康的とみるか、幼稚とみるか・・・
で、ラスト。結婚生活最大の事件は夫婦の間で肥大し、男は恐る恐る妻に尋ねる。「で、どうしたらいい?」 って聞くなよ、そんなこと!何にもしてないんだろ二人とも?たかが、たかが・・・あぁじれったい。
私はかつて不倫が発覚し、地獄の責めを負わされた。でもこうして家庭は続いている。今は真面目に家に帰っている。だが、あきらめた訳じゃぁない。隙があればイイ事したいし、金があれば西川口の風俗にも通いたい。イイ女を見る視線は野獣そのものらしい。妻は妻で特撮ヒーローのイケ面俳優に夢中なのを隠そうともしない。
男なんてこんなもんだと思うし、夫婦だってこんなもんじゃないかと思う。皆秘密を持ってるし、それでもしたたかに家庭を創っている。あんな風にデリケートになってたら家庭なんてすぐ壊れちゃうぞ。
で、挙句の果てが「FUCKしましょ!」か?
この監督、男と女の関係を知らなさ過ぎなんじゃないのだろうか?そんな単純なオチは10代の少年少女の恋愛でしか通用しないね。『ロリータ』でも感じた事だけど、この監督やっぱり恋愛描くのは無理なんじゃないのかな。未来だとか宇宙だとかの突拍子もない事を映像にしてる方が無難な気がします。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (5 人) | [*] [*] [*] [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。