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[コメント] 男はつらいよ 寅次郎紅の花(1995/日)

それではこのへんでお開き!
TOMIMORI

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







自分から行動を起こした満男と、じっと耐えることで恋をやり過ごし続けた寅の対比がいい。そして満男の姿に影響を受けたのか、奄美までリリーの後を追う寅。今までの寅と違う姿に観客はもしや!と期待するのだが、結局いつものように一緒になれない。

渥美清のいなくなった今見ると、シリーズで最も寅さんと相性のぴったりな(*1 最多出演)リリーの起用が最終作だということを示唆しているのだが、リリーと一緒にさせないことで観客にまだ少しだけ次回作を期待させることに山田監督のシリーズもの映画職人としての腕の確かさを感じた。このようなエンディングにすることで、まだ寅さんシリーズが完結したとは思えず(渥美がいないから永遠に完結しないんだけど)、また第1作から見直してみようという気にさせられるのだ。

ところで蛇足だが、バッハの平均律クラヴィーア曲集も48曲だし、モーツァルトの交響曲も全48曲。男はつらいよ全48作の"48"という数字には何だか不思議で奇跡的なものを感じるのだが、これはこじつけだろうか。

(*1)最多出演は浅丘ルリ子の5回、竹下景子の3回、大原麗子、栗原小巻、松坂慶子、吉永小百合の各2回

と、ここまで書いておきながら10分後に追記。

Wikipediaで調べたら『寅次郎花へんろ』なんてものが企画されていたらしい。「シリーズ49作目のマドンナは田中裕子で、その兄役で西田敏行が出演の予定だった。物語は、妹が中絶した子供の父親が寅さんでは無いかと兄が疑い、それから寅さんがこの兄妹の後見人になる、また泉と満男を結婚させる、というものだったらしい。公開日は1996年12月28日と決まり、秋からの撮影を控えていた。「渥美清の伝言」によると1996年6月28日に秋から始まる撮影に向けて意欲を燃やしていて、誰もが制作できると思っていたらしい。しかし、渥美の死去により実現しなかった。」とある。

どこまでが本当のことか知らないが、本作品を見た後では最終作はリリーじゃなければならないと確信した自分だけに第49作は見たいような見たくないような複雑な気分です。

(評価:★4)

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