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[コメント] コンペティション(1980/米)

猛特訓したという運指には感心するが、 ピアノコンクールの裏側は描ききれていない。
TOMIMORI

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







予選の段階でピアノの実力はほぼ把握できるはずなのに、今さらファイナルで彼女の実力を思い知るってどんだけ鈍感なんだと思ってしまう。そんな耳をしているから19回も挑戦しているのか。それに「皇帝」で自分の主張を指揮者とオケに認めさせたシーンも意味わからん。本当にあの男はピアノの才能あるのかしらん。

まあそれはいいとしても「運命共同体だ」とか言っておきながら、いざ彼女が優勝したらケツの穴の小さいことばかり言って卑屈な態度を取るのには唖然とした。自分の演奏がうまくいった後だから気が大きくなって盛大なことを言えたのであって、本当の態度ではなかったことが明らかになるわけだ。その後のフォローは映画的には悪くないが、世の一般的な男女関係に当てはめて考えると、時既に遅しでしょう。人の幸福を素直に喜べないと男を下げるという映画でありました。

それでも映画としてはとても面白かった。コンクールの出場者がバラエティ豊かで見てて飽きないし、何よりも演奏が本格的で、運指には驚かされた。これだけでも見る価値はあるぐらいだ。コンクールの最中にソ連のピアノ教師が亡命してしまうのが時代を感じさせて興味深い。そういえばリストのコンチェルトを弾いている人がなんだかブーニンに似てるのだが、85年に放送されたNHK特集の『ショパンコンクール 〜若き挑戦者たちの20日間〜』は素晴らしい番組なのでオススメ。YouTubeかニコニコにあると思う。

>黒魔羅さん

それは『シャイン』ですね。

(評価:★3)

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