[コメント] ブルーベルベット(1986/米)
デヴィッド・リンチの最高傑作!リンチ的世界を愛する人にはたまらない映画。そうでない人にはお勧めしないけど・・・。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
善良な市民社会の意識化に巣食う病的なものが彼のテーマなんでしょうか?この映画では、アメリカがそれを意識する以前の時代(60年代なのかな?それとも、設定は現代なのに、そういうファッションでやってみただけ?)、古きよき時代を舞台に、暴力的な性を描いているように思います。 ちゃんとしたストーリーは一応ありますが、普通の犯罪モノのように謎解きをしようなんて考えてはいけません。黄色いジャケットの男がなぜあの部屋で立ったまま死んでいたのか、数回繰り返してこの作品を鑑賞した今でもわかりません。そんなことを気にするのは、間違った鑑賞法です。 この映画はリンチ的美学に溺れるための映画です。彼独特の映像美に、音楽に、不気味な雰囲気に酔いしれましょう。何処で切ってもリンチの匂いのする、金太郎飴のような映画です。そして金太郎の顔はブキミです。登場人物もみんなブキミ。カイル・マクラクランもイザベラ・ロッセリーニもデニス・ホッパーもローラ・ダーンも・・・、皆が皆してそこはかとなくブキミ。真っ赤なチューリップも、手を振りながら通り過ぎていく消防士もブキミ。地中でうごめく虫たちよりも、それらのモチーフの方がずっとブキミ。このブキミさに酔いしれられる人たちのための映画です。これを理解できないという人は・・・、やっぱり観るべきではないでしょう。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (4 人) | [*] [*] [*] [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。