[コメント] 出口のない海(2006/日)
権利ばかりを主張する現代の日本人と、義務のみを主張する特攻隊員。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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クライマックスが・・・、ショボーン。。。
主人公の特攻を期待させて、盛り上げて...回天の故障ですか。
主人公の心の葛藤を描くなら致し方ないとしても、その前の2号艇の特攻をカタルシスたっぷりに描いて下さいよ。いわゆる犬死を印象付けるのが「悲惨な特攻を後世に知らしめる」との市川海老蔵のセリフ=それが製作陣が最も伝えたい事なわけでしょ?
特攻に赴くものには相当な心の葛藤があるはず。今の権利ばかりを主張する若者とは正反対で義務だけを主張する。個人を捨て去って、国を守るために自己を犠牲にするのだ。
イスラム原理主義の事を記している方もいらっしゃるが、イスラムの殉教と日本兵の特攻とは異質だ。イスラムの殉教は宗教であり、戦って死ぬのは神の元にいくのだから、けっして迷いも無い。
特攻隊員の守るべき国とはけっして「国家システム」の事ではなく、「愛する女性(ひと)」「愛する家族」「郷土」なのである。ゆえに先んじて死地に赴く2号艇の特攻は「迷い」を描いて欲しくなかったのだ。どうせ、訓練で犬死にさせるなら市川海老蔵を、もっともっと悩まして欲しかった。
あと終始気になっていたのは、音声悪すぎ。
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