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[コメント] 墨攻(2006/中国=日=香港=韓国)

燃える!燃えるよ!「10万人対1人」。でもこれって、100万人対300人はちょっとだけ誇大広告だったが、それ以上に明らかな誇大広告でしょう! それに革離は頭脳派じゃなくて体育会系です。
アルシュ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







実際は10万人対4000人の戦い。でも、内なる敵によって結果的には悲劇が訪れる。

テーマは「非戦の是非」

冒頭「梁」の国は国王が降伏を主張する。この時代、革離の言うとおり降伏とは「惨殺」「略奪」「凌辱」「隷属」と決して穏やかではない。特に中国ではその長い歴史の中で負けた側、追われた王朝は墓を暴かれたり、死肉を喰われたり、恨みは果てしない。あまつさえ現代でさえもチベットの現実がある位だ。

「攻め込まれても戦わない」という主張は今の日本人にも多いが、そのまま今までどおりの生活や平穏が保たれるわけが無い。法律は占領軍にあり極端な話、殺されても犯されても住む場所を奪われても、奴隷にされても文句が言えなくなるのである。また、戦いがあれば、最前線に送り出されるのが、被占領地の人間になるのが歴史上の常ではないか?

日・中・韓が関わって作られた本作は、こういった攻める・侵されるをテーマにして、文化によって不幸な歴史の溝を埋める可能性を示してくれて考えさせてくれた意欲作である。

意欲作では有るが残念な点が特に3つあります。

(1)革離と逸悦が趙軍のトンネル堀りを偵察に行き、見つかった後に逃亡するとき夜から一気に昼間に変わる点。

(2)王子の梁適が味方の矢に倒れる点。味方が間抜け過ぎます。

(3)逸悦がどうせ溺死するならば、見つからないまま終わりにした方がよい。革離が牢の天井を蹴破ったり、飛び込んだ後脱出出来るなんて、革離って頭脳派じゃなくて体育会系でしょう?

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)けにろん[*] IN4MATION[*]

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