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[コメント] 宮廷料理人ヴァテール(2000/英=仏)

美味しんぼ的展開を予想して裏切られたのは、まぁ許すとしよう。描いたのは宴会準備にばてるヴァテール。
アルシュ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







料理をクローズアップしなかったのは、現代フランスほど料理文化が洗練されてなかったからと思われる。

このヴァテールは料理人というより、一大イベントの総監督といった趣である。

太陽王ルイ14世とによるトランプ勝負に敗れたコンデ公は、ヴァテールをヴェルサイユの宮廷料理人として差し出すことになる。それはコンデ公に忠義を尽くすために1週間前から不眠不休の準備をした(映画では描かれていないが)にも関わらず裏切られたわけで、さぞやヴァテールのショックも大きかっただろう。彼は、権力者にとっては単なるチェスのコマでしかなかったわけである。

企業に勤める社員も権力者(経営者)にとっては、将棋の駒に他ならない。

総務出身としてヴァテールの気持ちがよく解る。

営業やら、ブルーカラーにとってはイスに座って安穏としている仕事と捕らえられがちの職務が「総務」である。何もかもミス無く出来て当たり前であり、特別評価もされない。

皆さん、総務の方をねぎらってあげて下さい。縁の下の力持ちなんですよ。

(評価:★3)

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