この映画には過程がある。

優勝に引けを取らないその結果は、チアリーディングの練習の過程から生まれたもの。華やかなチアの世界にありながら、キッチリとスポ根しているところが、上達過程のない『ウォーターボーイズ』よりも遙かに好感が持てる。 大会前夜にはみんなで泊まって、がむしゃらに練習する。落ち込んだり、恋をしたり、涙したり。いいおじさんの自分が高校時代の部活を思い出して涙流したりして・・・。これが青春だよ、青春！

対するライバルチームのクローヴァーズのメンバーも、演技前に「緊張感するわ」とのセリフ。あんな完璧な演技をしたのにライバルもしっかり人間味を出していたところが好感度大。

チアリーディングは、体力・運動神経・リズム感を持ち合わせていないと出来ないと実感。トーランス役をやった美人とは言い難いキルスティン・ダンストはまさにはまり役だ。

ただし、較べるのも何だが、水着洗車シーンがあっても、学園生活の熱気がムンムン伝わる映画『グリース』未満ゆえに４点。

ベッドの上で踊るには、オンナに生まれて（ヤローでもチアリーディングが出来ることを知ったが）尚かつ、アメリカに生まれなきゃ絵にならないねぇ。