この作品のＣＭもネタバレってますね。やっぱり、少女が高架水槽に落ちた結果、その腐った皮膚から剥がれた細胞、細かい産毛を含む水、これを飲んだり、お風呂に浸かったりって事を想像するキモさが小説の時点での面白さ。作品のベクトルが変わっちゃってます。

でも、単行本で40ページ足らずの原作（浮遊する水）ですから、よくぞ奥行きのある作品にしたと思います。美津子ちゃんも小説では赤の他人ですが、シリーズもので無いゆえに原作を白紙にする位の気概はむしろ清々しいほど。

リングシリーズの世界をぶち壊してくれた、この中田監督に”恨み”を持っているので個人的に精一杯の３点。恨みがなければ多分４点でしょう。

鈴木光司さんの作品が好きで全て完読。その理由も同県人（おっ、瀬名秀明氏もそうだ！）であるという面と、物書き子育てパパさんに親近感が涌くからでしょうか？　そんなわけでこれからの映画化希望作品は「シーズ・ザ・デイ」と「光る海」。ホラー一辺倒でなく、ロマンティックで叙情的な作品にも魅力があります。