[コメント] マトリックス リローデッド(2003/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
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・・・これは著名な科学者でもあり、キャミフェチでもあり、哲学者でもあるArche Skywalker氏の唱えた説である。
この方が、本作のうだうだした哲学よりも解り易いでしょ?
ザイオンでの汗ムンムン欲望丸出しシーンを見れば、誰もがコンピューター側の味方。
ザイオンでの汗ムンムン踊りと、カットバック&スローによる38&35カップルのラブシーンエッチシーンが長過ぎ。これじゃあ、乾いたコンピューター側としては、人間を支配したくなるのも当然と言えますなぁ。
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笑えるのはエージェント・スミス。100人スミスも数が増えるとザコキャラ。数が増えると一体一体は弱くなるというクリシェ(お決まり)論はここでも健在。しっかし、ネオはあれだけスミスと戦っておきながら、結局はスーパーマンで逃げるんだからね。
ここで萎えてしまったのは、ここのネオは顔がキアヌじゃないだよ。
その上、ネオのコートはCG丸解りでげんなり。
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ここからはこ難しく・・・。
●白人至上主義批判:
マトリックスのエージェント他を白人にして、生身の人間を有色人種で揃えるのは、白人至上主義への当てつけか?
●グノーシス主義:
○世界や宇宙そのものが「悪」であり、またこのような世界を創造した者や神もまた「不完全な悪の神」であるとの教え。
→まさにこのマトリックスの世界がそう。
○グノーシス主義における救済は、人間存在に含まれる「本来的自己」の自覚と認識を通じて可能であるとされる。
→要するに”みんな仮想現実から目を覚ませ”って事。
○人間は「叡智(グノーシス)」を通じて、その本来性を回復出来る。「救済の叡智の真実開示者」とは、キリスト教のグノーシス主義では、イエスである。
このマトリックスでは、ネオがその存在。
ここまでは、「1」も同様。
○ニーチェの「永遠回帰」のモチーフも登場。「未来永劫、同一のものが同一のままに繰り返す」という永遠回帰。
→しっかし、現実の世界と思われていた世界も全部が仮想空間だったとはね。「預言者、救世主はマトリックスの運営上、コンピュータが作った!」とは驚きもあるし、風呂敷広げ過ぎだよね。
●こういった主義主張も入り乱れて、「実存哲学」で長ゼリフによる哲学的な会話で観客を煙に巻くのも、確信犯的な押井流。
これら哲学的な会話も『レボリューションズ』への設定説明である。中間作のパート2に起承転結を求めると言うのは、まぁ酷と言えば酷な事だけど、その為のクソ長ゼリフはきつい。しかもまわりくどく話すもんだから字幕を追う方はたまったものではない。アクションは見物でも、ストーリーは複雑というよりもどーでもいい感じじゃないかい?
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