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[コメント] 恋は負けない(2000/米)

善悪の構図が極端に描かれている映画っていうのも作り手に覚悟があればOK。ご都合主義はエンターテインメントに直結し得るし、嫌いではない。だが、ご都合主義と創作的怠慢とはイコールではないと思う。
ニュー人生ゲーム

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







メナ・スバリのキャラクターは複雑だ。「Hardluck」のひとことで済まされる設定ではない。 劣等生ではなく、ひねくれ者でも学校で浮いた存在でもない。野暮な遊び下手でもなさそう。金に困っていることもあって身持ちの堅い暮らしとはいえないが、基本的には潔癖だ。屈託がなく、洞察の浅いところもあるが、バカではない。まとめると、スマートなんだかそうでないんだかが全然わからない。 そんなキャラ設定すべてが、ストーリー構成のでこぼこにピッタリはまる補修材のような役割に感じられる。話を転がしていくために都合の良いように微修正を重ねられた結果の人物像に見え、そういう意味ではストーリー以上に彼女の存在がご都合主義だ。

ここまで善悪の構図を極端に描いたら、行き着く先は勧善懲悪のカタルシスに決まっている。それ以外は期待しない。とはいうものの、オチのつけかたが、電話の盗み聞きと教授の説明で全部解決ときたら拍子抜け。おまけに悪人達は後日談でこらしめるという全く創意工夫の必要のない締め。 いくらなんでもガックリきた。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (3 人)よだか[*] ナッシュ13[*] たかやまひろふみ[*]

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